内容説明
「28」は愚直なまでに自分を貫き、マウンドを去った。「11」はジンクスに抗い、ボロボロになるまで投げた。「1」は一番になれないまま、自ら消えることを選んだ。「19」はこの数字に賭け、波乱の人生を駆けた……。球史に埋もれていた選手たちの物語が、今ここに甦る! NHKの番組ディレクターによる異色のドキュメント。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
35
ややこじつけ的な印象は強いのですが、個人的な好みとして「28」は、一番面白く読みました。野球が一番の憧れとして育った世代には、好きな野球選手の背番号は、絶対的な意味を持つもので、そこには、何ものにも代え難いものでもあります。贔屓の選手が引退し、その数字を新しい選手が背負っても同じようには応援できないように、数字が持つものではなく、その数字を背負ったものが持っていることなのだと思います。不幸な結果としても、それが永遠に記憶に刻まれることを考えれば…それも人生なのでしょう。2017/02/08
ぜんこう
31
読友さんの感想でこの本を知りました。 ただの識別番号でしかない背番号、でも、選手のことは背番号で覚えてるのは確か。 プロ野球の背番号にまつわる選手の物語を短いけど、いい感じにまとめてくれてあります。 でも、やっぱりこの中では一番ページ数もさいてるし僕自身も好きな完全数「28」の江夏豊ですよ。 あれだけの活躍したのに、最後はどの球団も引退試合を企画せえへんし、悲しいけど一匹狼らしいタテ縞の「28」です。 それと鈴木啓示の「1」は近鉄バッファローズ消滅とともに永久欠番も消滅したの知らんかった。2017/05/18
あやっぴ
29
筋金入りのプロ野球ファン(笑)にはなかなか興味深い内容でした。その背番号の持つ運命的な話がメインではあるが、江夏、近鉄の鈴木啓示など往年の名選手が、自分の背番号を付けることになった所以なども書かれ、とても面白かったです。背番号28を付けてた江夏を実際知らないのが残念ではありますが^^;2017/03/14
ライアン
27
「神は細部に宿る」という言葉があるけれど背番号という数字とそれに纏わる数奇なエピソードの数々。中でも「博士の愛した数式」にも取り上げられた完全数28江夏豊の話が面白い。鈴木啓示とのライバル関係と28に背番号が決まったエピソード。大投手には似つかわしくない引退試合とそこに集まった人々の温かさなどなど。その他永久欠番の話など面白かった。良書。2017/04/09
鉄之助
22
スポーツ・ノンフィクションの名著「江夏の21球」(山際淳司)は、「大いなる素人」の果敢な挑戦が生んだものだった。その道の専門家だったら決してしない質問を、延々と江夏にぶつけた結果、江夏本人も意識していなかった「真実」にたどり着く。思えば、本書の著者・佐々木健一も「大いなる素人」、に違いない。「辞書になった男」にしろ、TV番組「Mr.MITSUYA」にしろ、初めは門外漢だった佐々木が、しつこく対象に迫って新事実を掘り起こしてきた。 これからも、佐々木の仕事ぶりが大いに気になる。 2017/08/03
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