内容説明
団体戦略が勝敗を決する自転車ロードレースにおいて、協調性ゼロの天才ルーキー石尾。ベテラン赤城は彼の才能に嫉妬しながらも、一度は諦めたヨーロッパ進出の夢を彼に託した。その時、石尾が漕ぎ出した前代未聞の戦略とは──(「プロトンの中の孤独」)。エースの孤独、アシストの犠牲、ドーピングと故障への恐怖。『サクリファイス』シリーズに秘められた感涙必至の全六編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さてさて
404
六つの短編は、今までのシリーズに登場した三人の人物が主人公となって登場しレースへと出場していく姿が描かれていきます。『後ろを走る俺たちには、エースがゴールを切る瞬間も見えない。それでもそれを思い描く。彼ならば絶対にやってくれると信じながら』という『自転車ロードレース』における『アシスト』の存在に光を当てるこの作品。六つの短編に取り上げられたさまざまなレースの場面が、手に汗握るようなスポーツ観戦の醍醐味を味わわせてもくれるこの作品。近藤史恵さんの「サクリファイス」シリーズの中でも傑作中の傑作だと思いました。2022/05/23
mae.dat
282
シリーズ第3弾。前2作にあったようなサスペンス感を伴ったストーリーは少し鳴りを潜めてね。これ迄に出てきた登場人物たちの番外エピソードを6話収録。このシリーズを通じてロードレースの事はほんの少しだけ分かって来た心算ではあるのですけれど、1話目の『老ビプネンの腹の中』にあるフリーライターの田辺氏の認識が凡そそれであるのかな。毎回の事ながらちょっとくどいかも😅。死と隣り合わせであったり、怪我、不正、ドーピング、スポンサーとの関係等色々乗り越えて、過酷な競技を正しく生き抜いて行かなくてはいけないのですね。2026/03/31
あすなろ@no book, no life.
265
ただ孤独に貪欲にレースを走るーそんな石尾等を、サヴァイヴシリーズの時間軸を、様々に描く。もちろん、本シリーズの主人公である白石の最終章も良かった。リスボンの情景と彼の心情のミックス加減が印象的。それに加え、岩尾の描き方はその上を行く。彼を淡々とかつ秘めたる情熱を固い殻で描く近藤氏の筆致は三作目である本シリーズをまた更なる深みへと誘ってくれた。四作目にも誘われているので、またこの世界に浸ろう。2015/06/30
しんごろ
258
『サクリファイス』のシリーズ第3弾!石尾 豪、これでもかというぐらい、なんて不器用なんだ。不器用だけど生き方は格好いい。正真正銘の漢だね。誓(ちかう) が、アシスト役が適材なのもわかった気がするし、伊庭には自転車に対する貪欲さを感じて、そして意外と優しい。赤城には、見習って学ぶことが多かった。それにしてもドーピングはスポーツの世界では永遠の課題だね。ドーピングするような弱い心を持たないように、鍛錬に鍛練を重ねて心を鍛えてほしいね。素敵なスピンオフ集でした。とにかく石尾がかっこよすぎです。2019/11/14
小梅
255
ツールが始まる前に、と「サクリファイス」「エデン」「サヴァイヴ」と続けて読みました。また「サクリファイス」から読みたくなってしまいました。2014/06/18
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