内容説明
奇襲が大歓迎になる本
将棋をやっていれば誰でも、奇襲を見事に喰らい、なす術もないまま敗れたことがあるでしょう。
実力を出し切って負けたのならまだしも、「対策を知らないから負けた」では悔しすぎます。
筋違い角、急戦石田流、鬼殺し、パックマン戦法、嬉野流・・・。
奇襲は確かに最善の指し方ではないのかもしれませんが、そう簡単に勝てないようになっているのも事実。特に優秀な奇襲には2重3重のワナが張り巡らされているのが普通で、プロ公式戦で採用されることも少なくありません。
ではどうすれば奇襲を破れるのか??
本書では、「奇襲に備えるには、まず足元を固めること」だと教えています。
つまり、まずは奇襲の狙い筋、成功例を熟知することから始めるのです。
書籍中では全ての奇襲について「奇襲成功図」までの手順を紹介しています。
そのうえで、対策の方向は3つに分かれます。
(1)相手の狙いを外す
(2)がっちり受け止める
(3)ハメ手の裏をかく
(1)はそもそも奇襲の局面にさせないという方法です。これも有力ですが、少し逃げ腰でしょうか。(2)は奇襲を真っ向から受け止め、最善手で返すということ。これこそ奇襲破り、と言いたいところですが、最強の応手は(3)でしょう。
奇襲の狙いを看破したうえで、それを逆手に取って勝つ。これほど痛快な勝ち方はありません。
本書には奇襲の裏も表もすべて記載されていますから、奇襲破りはもちろん、奇襲を使うこともできてしまいます。
いち早く本書を手にとって、奇襲の世界を完全に自分の物にしてください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
54
2017年刊行。2014年に刊行された飯塚祐紀『奇襲振り飛車戦法 ~その狙いと対策~』 (おなじくマイナビ将棋BOOKS)と、類似コンセプトの本。比較してみると、変化の手順が微妙に少しづつ異なっている。また飯塚著が振り飛車系の奇襲だけであったのに対し、この本は居飛車系の奇襲もとりあげてある。あわせて読んで、楽しい体験であった。2025/04/07
ずっきーに
1
ネット将棋だと、筋違い角やらパックマンやら奇襲戦法をよく見かけるので対策。紹介してる対策も相手の奇襲を逆用する変わった形もあり面白い。 コレを読んでから奇襲を相手にするのが楽しくなってきている。2019/03/30
kinaba
1
定番の返しだけでなく、奇襲に対して奇襲で返せ!というスタンスの手順も結構多く解説されててその心意気が粋ですね。面白かった。奇襲事典としても読めますし。2018/04/15
yukki
1
奇襲戦法の目的とその対策が書かれています。 定番の鬼殺しや最近出てきた嬉野流や角頭歩の対策まで書かれています。 巻末には復習問題が載っているので確認に使えます。 2018/01/14