講談社選書メチエ<br> 天皇と和歌 国見と儀礼の一五〇〇年

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講談社選書メチエ
天皇と和歌 国見と儀礼の一五〇〇年

  • 著者名:鈴木健一【著】
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  • 講談社(2017/01発売)
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  • ISBN:9784062586443

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内容説明

1500年に及ぶ天皇と和歌の「多彩で強固な関係」を通観する。『万葉集』の巻頭、少女への恋心を歌う雄略天皇の作に読み取れる、敵対者との抗争。平安時代から編まれた21もの勅撰集。戦国乱世の「古今伝授」。幕末の尊王運動への影響。明治天皇は、厖大な数の歌を詠むことで「国民国家の元首」となり、日米開戦を目前にした昭和天皇は御前会議で祖父の御製を読み上げた。「和歌」という視点から描く、異色の「天皇の歴史」。

目次

序 章 現代の皇室と和歌
第一章 〈愛〉という権力──『万葉集』の時代
第二章 血筋の権威と勅撰集──平安時代
第三章 武力と対決する和歌──鎌倉・室町時代
第四章 文化を体現する天皇──江戸時代
第五章 〈国民国家〉を詠む──明治時代以降
終 章 和歌文学の未来へ
あとがき

主要参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

27
#明治天皇 #短歌 あさみどり澄みわたりたる大空の広きをおのが心ともがな #返歌 あおみどり交通信号にた色の広告交差点には避けよ みどりあお山の木々の隙間から空を見上げる我が心かな2017/05/14

しゅてふぁん

25
御製の和歌と共に日本史のおさらいが出来た。興味深かったし、面白かった。在位中に勅撰和歌集の企画が頓挫してしまったことを嘆く伏見天皇の和歌がせつない。『我が世には集めぬ和歌の浦千鳥/空しき名をやあとに残さむ(新後撰集・雑上・1331)』(後に企画が復活し『玉葉集』が成立した。)『古今集』の秘伝を伝える『古今伝授』唯一の伝授継承者である細川幽斎が、智仁親王へ古今伝授を託した際に添えられた和歌がお気に入り。『いにしへも今もかはらぬ世の中に/心の種をのこす言の葉(衆妙集・599)』2017/08/08

10
歴代の天皇の和歌とその背景と。江戸時代に従四位下に序せられたベトナムから海を渡ってきた象さん(きさ)を見て霊元帝が読んだ歌がよかった。「なさけ知る きさの心よ 唐人に あらぬやつこの 手にも慣れきて」(異国の象つかいでなく、日本の奴にもなれてえらいぞうさんだなあ パオーン)一番心に残ったのは、今上帝の「津波来し 時の岸辺は 如何なりしと 見下ろす海は 青く静まる」…地が海が、少しでも長く平らかに鎮まり続けてくれますように。2017/03/01

さとうしん

6
大覚寺統・持明院統の両統迭立時に、勅撰和歌集の撰者をつとめる家柄も二条家と京極家とに分かれたという話と、応仁の乱以後勅撰和歌集の編纂ができなくなってしまってから、天皇による積極的な歌壇の運営や古今伝授といった形で伝統の保持を図ったという話が面白かった。近現代の部分は記述がやや食い足りなかった。2017/08/08

たっきー

1
和歌の歴史においていかに天皇が中心的存在であったかが時代とともに説かれる。確かに文学と天皇というのはもっと重視されて良い視点であろう。和歌文学史として読むにも良い一冊。文学研究のあるべき姿であると思う。2017/02/26

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