内容説明
江戸後期に隆盛を迎えた「博物学」の思潮に注目し、それまで曖昧にしか捉えられてこなかった「花鳥画」に清新なまなざしをそそいだ意欲作、ついに文庫化。美術史と科学史の垣根を取り払い、個々の作品の精緻な分析から鮮やかに浮かび上がる新たな光景。サントリー学芸賞(芸術・文学部門)受賞作。図版多数収録!
目次
はじめに
序 章 「花鳥画」研究への新たな光
第I部 自然と写生──博物学時代の到来
第1章 心に会得する花──近衛家熙「花木真写」と『槐記』
第2章 宋紫石試論──南蘋流継承と離脱の様相
第II部 秋田蘭画新考
第3章 小田野直武写生帖の意味
第4章 小田野直武筆「松に椿図」から佐竹曙山へ
第III部 大名と狩野派
第5章 写生図の領分──江戸時代鳥類図譜と狩野派
第6章 鴨場の風景──狩野養信筆「鷹狩図屏風」と紀州徳川家旧蔵「赤坂御庭図画帖」
第IV部 浮世絵花鳥版画の成立と展開
第7章 浮世絵花鳥版画の詩学──俳諧・狂歌文芸の興隆と博物学
終 章 海を渡った禽鳥帖──西欧と江戸時代博物図譜
あとがき
初出一覧
付 記
参考文献
学術文庫版あとがき
掲載図版一覧
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
52
江戸時代、草木や鳥を描く花鳥画があった。本書は花鳥画というジャンルと博物学の関係を紐解いた一冊。江戸初期の公家の花鳥画観から始まり、秋田蘭画、大名同士の博物学を通じての交流、江戸中期の狩野派と大名、俳句と花鳥画と、内容は幅広く通史のように捉える事も出来る。面白かったのはやはり若冲に関する部分であるが、それ以外にも細川重賢の描いた画を粉本とした佐竹曙山と秋田蘭画の関係とか、読んでいて知的興奮を覚える部分多し。江戸の博物学につていは荒俣宏で触れたくらいであるが、こういう風に説明されるとやはり面白いなあ。2017/05/19
skr-shower
1
図版も多く詳しく考察。文庫版でなければカラー図版だった?2021/05/10
レフラー
0
もちろん様々な背景から絵は描かれるわけだが、一枚の絵からここまでの広がりを提示できることにまず驚いた。人文書かくあるべし。江戸の文化の一端を垣間見ることができた。2020/01/19
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