内容説明
「夫と話すことがありません」「赤ん坊と二人ッきりでいると息がつまりそう」「パート先で好きになった15歳下の男性が遠くに転勤して寂しい」次々と寄せられる読者からの身の上相談に答えるのは50代前半の詩人兼回答者・伊藤しろみ。不倫、セックス、子離れから、更年期、離婚、親の介護まで、迫力と説得力たっぷりに語りたおす。女の人生の絶望と希望が詰まった一冊!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
36
いつ読んでも、しろみ節はええ。あたしゃ結局さ、この口調に惚れたんだわさ。新聞連載の身の上相談『万事OK』 を下敷きにするも、「大方がフィクション、ありていにいいますと嘘八百」。そりゃそうだ、何せ“かのこ殺し”のしろみサマだぁ、メタファでげすな。「更年期を乗り切るひとつの方法は『ずぼら、がさつ、ぐうたら』じゃないかと思っています、ええ、何十年も前に、育児に関して、あたし自身が提唱したことばですが」って、懐かしい感じ。まぁ、しろみサマの育児書良かった。当時は松田先生のあの本頼りで、その箸休めに愛用(遠い目)。2020/01/15
メタボン
28
☆☆☆★ 伊藤比呂美節による身の上相談。というか身の上相談と見せた小説。女の赤裸々な実態が語られて、何だかこちらが恥ずかしくなる。2024/02/05
空のかなた
26
これは何回も読み返す事になりそうな一冊。「女の絶望」を新聞紙上での悩み相談というフレームワークの中で、ここまで赤裸々に活字にした事に天晴れとしか、言葉にならない。著者の凄まじい体験があったからこそ、答えにブレがない。2019/07/16
えりまき
19
2023(202)伊藤しろみ先生のせきらら人生相談。痛快。「ええ、いっぱいのお運びありがとうございます。」の軽快な語りに引き込まれました。たまらない面白さ。ひろみさんでなく、しろみさん?エッセイ?フィクション?と悩むお話。「この『し』と『ひ』の区別のつかないあたくしども」に笑。育児・介護の秘訣は「がさつ、ずぼら、ぐうたら」。「あたくしにもおりますよ。心の栄養、目の保養。だれかてえますと、はい、岡田准一。」。わかります! 2023/07/16
たま
14
痩せなきゃいけない、年をとるのが怖いなどの強迫観念にかられるのは、しろみさんの人生の奥義"あたしはあたし"をまだ体得できていないからでしょうか。どうしても他人と比べてしまいますが、しろみさんの力強いお言葉を読むと、年をとるのも悪くないのかもしれないと思うようになりました。しろみさんに寄せられる相談は不倫、性にまつわること、親の介護など、多岐に渡ります。タイトルからして女性向けのような感じがしますが、私は是非とも男性に読んで頂きたいと思いました。女心を知るのに、どんなモテ本よりも参考になるかもしれません。2012/09/30