内容説明
「たたかう言語学者」が自伝を書いた!昭和9年生まれ、82歳の著者が、故郷但馬での生い立ちから大学生活までを語りつつ、同時代に出会った忘れえぬ人々を点描スタイルで記す備忘録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
活字の旅遊人
36
これもKindleで登録していました。今では著作内で他人を批判することは少ないかな、と思うのだけど、田中先生の時代は著作そのものが論争の場になっていたんだろうから、ね。言語、とりわけ音に関しては天才だと思っていたのですが、実のところものすごい勉強量だったのですよ。素晴らしいです。
讃壽鐵朗
4
多くの人の評価、批判を赤裸々に手ひどく書いてあるが、このような本は、私家版で出すべきだろう2017/12/17
ず〜
1
言語学者の自伝。序盤のほうでは何だこの人と思ったが、進むにつれて著者に共感して一気に読み進めてしまった。有名な学者がたくさん出てきて、しかもこきおろされていたりするからかなり笑える。たまに村上春樹的展開が出てくるのも興味深かった。何よりもまず学問をやろうとするなら心構えが大事なんだということが強調されていて、それだけでも読む価値があったと思う。2017/11/13
kitarou
1
30年前、モンゴルに興味を持って、ふらふれと大学に入った僕にとってはたから垣間見る田中さんはだいぶんと規格外だったように思えます。この自伝がどこまで真実なのかわかりませんが、なるほどこんな人生、出来事から人物ができるのだなあと感心する一冊です。2017/04/30