内容説明
勉強も部活も恋も、何もかも中途半端な18歳の少年が出会ったのは、
鳥肌が立つくらい、本気になって“今”を生きている大人たちだった……。
主人公の颯汰(そうた)は誰もが羨む水泳のセンスを持つ高校3年生。
しかしライバルに本気で挑んで負けるのが怖く、早々に水泳を辞めて「書道部」に所属しながらダラダラした受験生活を送っている。
そんなある日、颯汰は熱中症になって道端で倒れてしまう。
次に彼が目を覚ますと、そこは父親がお気に入りで何十回と観ている映画『Ladybird』に出てくるバーだった。
しかも目に映った人物は映画の中でいつも観ているその人たち本人……。キラキラと輝くように生きている大人たちとの出会いが、颯汰を変えていった。
「生きることがつまらなかった。だけど僕は、あの日、あの人たちに出会って、自分との約束を守る大人になると決めたんだ」
10代のストレートな心模様を描く青春小説の名手が挑んだ、まったく新しい登場人物たちの設定とストーリー展開。
読み終わったとき、誰もがきっと自分の人生を静かに見つめ直すことでしょう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
94
出来るなら高校生もしくは中学生の頃に読みたかった一冊ですね。でもその頃に読めたとしても、本書に綴られているステキなアドバイスを果たしてすんなりと受け止めきれたかは怪しいトコです。50手前の自分が読むとどうしてもピュアとはほど遠く、うんうんと吸収できない自分がいて非常に残念でした。書かれているコトはどれも素晴らしいのに、どこかちょっとやさぐれた自分がいて「そんなコトは言われなくても…」となってしまっています。個人的には主人公の高校生の男の子と書道部部長のかかわりをもっと書いてほしかったかなと思いました。2025/01/05
ムーミン
56
ぜひ映画にして見てみたいと思いました。あまりにも偶然が重なり、いかにも作られたストーリーだという見方もできます。が、年齢的な節目を迎え、キャリアとしても新しいステージに立つことになった今の自分自身のここまでの道のりを振り返ると、そしてまたこの半年で身の回りで起こっている様々な出来事、出会いを改めて見直してみると、あまりにも不思議な縁、まるで昔から筋書きが決まっていたかのようなことの連続で、驚きとともに作品を読んでいました。2021/10/02
Take@磨穿鉄靴
35
楽しめた。共感出来る箇所多数。来月誕生日を迎える中学生の姪、新しいスタートを迎える親友どちらにもプレゼントしたいなあと考えながら進む。とりあえず「日々漸進」普段読書をしない人にも薦め易い気はする。めちゃめちゃ分厚い「パンとサーカス」の後では非常に読みやすかった。(物理的な面で)★★★☆☆2022/11/19
ランタン
25
ふーむ。面白かった。僕も本気出さないとなぁと思いはする。まぁ出さないんですがね。2017/06/22
いっとく
23
『ふさわしい人になれ』 主人公が高3生で、受験生に読んでもらいたい本No.1となった。 同じ著者の他の作品よりもストレートでわかりやすい。 この本の言葉を受験生に伝えるために、自分も『ふさわしい人』であれと繰り返す。 本を読もう、心が開花する2017/06/25
-
- 電子書籍
- 森の家
-
- 電子書籍
- 日経ウーマン 2015年 05月号