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内容説明
高層建築物は、時の為政者の権力や自己顕示欲、富を象徴する一方で、ランドマークとして人々に親しまれる存在でありました。同時に、その都市のスカイラインや景観をつくってきました。高層建築物は、いわば人類が歩んできた軌跡を象徴するモニュメントと言えるのではないでしょうか。世界で、日本で、どんな高層建築物が、どのように建てられてきたのか。そして、なぜ人類は高層建築物を希求してきたのかを探ります。
目次
はじめに
第一章 神々をまつる巨大建造物──紀元前三〇〇〇年頃~紀元後五世紀頃
第二章 塔の時代──五~一五世紀
第三章 秩序ある高さと都市景観の時代──一五~一九世紀
第四章 超高層都市の誕生──一九世紀末~二〇世紀半ば
第五章 超高層ビルとタワーの時代──一九五〇~一九七〇年代
第六章 高層建築物の現在──一九九〇年代~現在
終 章 高層建築物の意味を考える
おわりに
参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
37
実務寄りの背景を持った著者のため、「高い」という印象論から書かれた本は都市論なのか、「高さ」に対する精神分析なのかがはっきりしない。反面、著者の興味からの構成や考察が単純なので読み易く、事実の羅列としてであっても類書はないだろうから読み応えがある。様式や構造に対する指摘は、普段、触れない知識であり新鮮だ。高層建築物は宗教性と関係している。現在のテクノロジーでは宇宙開発と近いのではないか。日本では高層建築物に対する考え方が変わり、スカイツリーで高層建築物による超越性は打ち止めだろう。他方でタワマンのような住2022/11/26
有理数
16
紀元前から2010年代まで、人類が建造した数多くの「高層建築物」の変遷を辿る一冊で、読みやすく、大変面白かった。人間が"空を目指したい"という欲求、神々への崇敬、為政者の権力の誇示、経済的な損得、大火や戦災から立ち直る新しい希望のためのランドマーク、国際社会の競争……など、本当に高層建築物が様々な理由で生まれた(あるいは夢想された)ことが俯瞰できる。「高層建築物の役割・意味」がよくまとまっていて勉強になり、また純粋に「デカい建物」が好きなので、そういったものの歴史を知ることができて楽しい一冊。2020/07/09
しんこい
11
これだけ高層建築に世界中の人が情熱燃やしていても、エジプトのピラミッドのような巨大建築は簡単には作れず、エンパイアステートビルがもっとも高いビルだった時代が20世紀の半分あったりするので不思議でもあります。横浜のホテルエンパイアまで言及されているので懐かしいかぎり。2015/06/21
読書実践家
10
大部だが飽きることなく楽しめる本。摩天楼を追い求める人類。現代に入ってその傾向はさらに顕著になった。タワーや超高層ビル。それがドバイや、サウジアラビア、中国、台北101まで世界的に広がっている。高さへの憧憬は権力か、本能か、象徴か。景観や眺めもあるという。歴史的にも巨大建造物への憧れは権力者を引きつけてやまない。2016/03/16
y yoshi (イツモ ホンヲ ハナシマセンデシタ)
8
ジッグラトからキングダムタワーまで、中世ヨーロッパの高層建築物についてが面白かった。2019/09/15
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