山と溪谷社<br> 山怪 弐 - 山人が語る不思議な話

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山と溪谷社
山怪 弐 - 山人が語る不思議な話

  • 著者名:田中康弘
  • 価格 ¥1,056(本体¥960)
  • 山と溪谷社(2017/01発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635320085

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内容説明

ベストセラー『山怪 山人が語る不思議な話』(2015年6月・山と溪谷社)、待望の続編、ついに刊行!

今回は、東北から中国・四国地方まで新たに取材を敢行、山里に埋もれつつある興味深い体験談を拾い集めた「現在形のフィールドワーク」である。
「新たなる遠野物語の誕生」としてさまざまなメディアで絶賛された前作からさらに拡張する、山で働き、暮らす人々の多様な語りは、自在にしてエキセントリック。
「語り遺産」ともいうべき、失われつつある貴重な山人たちの体験に、読む者は震撼しつつ、深い郷愁の念のとらわれる。

民衆の記憶を渉猟して築かれた新たな物語の誕生!あるいは、現代と近代の境界を漂う不定形のナラトロジー!


<目次>
第Ⅰ章 胸騒ぎの山 八甲田山/真夜中の行軍/怖いモノは無視せよ!/落ちた火の玉/仏おろし/同じ夢を見る/夢で呼ぶのは/神様の孫/マタギの里で/狸もたまには騙す/蛇に魅入られた男/秋山郷の謎の火/森の大笑い/青い服の女/山の中で聞こえる音は/御嶽神社/大菩薩女/通じなかった祈り/蛇の鳴き声/駆け巡る笑い声/まとわりつく鈴の音/鷹が見たもの/闇に笑う男/犬を入れた訳/降りてくる山の神/山盛りの内臓/霊感は伝染する?/昨日の友達   

第Ⅱ章 彷徨える魂 切りたくない木/峠に集う者/続・楽しい夜店/山の日の出来事/二度と行かない小屋/白日の火の玉/狐の嫁入り//座敷わらし/幻の巨大石塔/止まるチェーンソー/最新科学と交差する謎/天に昇る煙/小さな帽子/線香のにおい/悪いモノ/見知らぬタツマ/虫捕り/立ち上がる光柱/ミミズ素麺/山寺の騒ぎ/オオカミと蛇/十津川村/行者の世界/チャクラ全開の人/回峰行/遭難者が見たモノ  

第Ⅲ章 森の咆哮  軽トラの待ち伏せ/行ってはいけない/消えた友人/黒い山/一人だけに聞こえる/不気味な声/手相見の警告/おろちループ/呪い神/拝み屋と憑きもの封じ/ヒバゴンの里/爺婆の茶飲み話/神船/良くないモノ/エクソシストと丑の刻参り/森とみそぎ/遍路ころがし/大蛇は寝ている/招くモノ/悪狸/犬神家/ヤマミサキ/婆と侍/雅な調べ

後書き― 怪異との付き合い方

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

141
キツネやタヌキに化かされることが、本当にありそうな気にさせられる。それがこの本の魅力。同じ所をぐるぐる回って迷う現象も、本当に体験した言葉を聞くと、どんなふうに発生するのかがわかる。一種の幻覚であるというのが私の印象だけど、本当に怪奇なのは人間の心・無意識なのかもしれない。怪光の正体も、リンではないだろう。では何だと言われると答えられない。2018/07/06

ハイランド

107
人の棲まわぬ山の中は、人のものではない理が支配する世界なのだろう。前作に引き続き山人に聞いた怪異のお話。今回は火葬の話が生々しくて印象深い。山で怪異に出会った人は、山の霊気に触れこの世でない世界にたまたまチューニングが合ってしまったのか、禅でいう処の魔境に陥ったのか。そもそも人の論理で理解しようとするのが間違いなのかも。ごろりとした怪異の描き方がたまらん。都会や人里から駆逐された闇が、山には残っている。山の空気が大好きで、今も山との境に住んでいるが、たまに狸に出くわすぐらいで不思議には未だ出会えていない。2017/05/24

ままこ

102
シリーズ二作目。怪異はもちろん怖いけど、埋葬に関する風習がゾゾッと印象深い。。掘り出すと生ぽい骨になってる土葬も不気味だけど火葬エピソードが強烈。火葬中に首がポロリや露天焼きでは遺体が“ぐわああっ“て立ち上がる。そのホラーな現象を想像してヒィッ‼︎恐ろし過ぎる。これが当時集落では別段変わった出来事ではなかったらしい…。〈続・楽しい夜店〉これは子供ならではの摩訶不思議。感じやすい人は危険を察知し回避してくれるので、一緒にいる人は見ぬ物清、知らぬが仏がいいのかもしれないな。2020/08/29

ねりわさび

92
山岳怪談集2巻目。怖がらせるための物語に拘泥せず淡々と山で起きた奇怪な出来事を収録。各集落の因習などを記録したフィールドワーク集というべきか。しみじみと読めて面白かったですね。2024/09/29

kinkin

89
山で出会ったり、体験した不思議な話を集めた本。山というところは古来から人間が生活の支えになるものを調達する場所であることと、神霊的な場所でもあったところだと思う。そして本に出てくる不思議な話、キツネや狸に騙される、座敷わらし、子供の神隠し、火の玉、どこからとも聞こえてくる声など、こういう話が一箇所でなく全国で起きること。先人は山の奇怪さを今よりずっと肌で感じていたのだな。山を開発と称して破壊する。古民家を壊す、ダムで村を水没する。こんな行為に山の神は嘆いているのだろう。図書館本2024/10/09

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