内容説明
自ら命を絶つため、高校生の浅倉美紀は灯台に向かう。だが先に、若い女性が崖の向こうへと消えてしまった。幼い子を残して……。15年後、美紀は成長した涼子と母娘として暮らしていた。しかし、涼子の修学旅行のバス事故を皮切りに、浅倉家に不穏な出来事が続く。美紀の父の病、母の隠し事、妹の悲恋。そして涼子のピアノの発表会で、ついに――。一気読み必至の疾風サスペンス!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
100
2016年760冊め。雰囲気を楽しむ小説であって、細かいエピソードに突っ込みを入れてはいけないとだろうと思う。しかし結果として幼児が疾走してさらに戸籍もなく育てられたとしか考えられない上、その他、本筋と関係ないネタの粗が目立って気になってしかたがないのである。『月光』も言うほど生かされていないし、『誘惑』もない。2016/09/26
鍵ちゃん
14
自ら命を絶つため、高校生の浅倉美紀は灯台に向かう。だが先に、若い女性が崖の向こうへと消えてしまった。押さない子を残して…。15年後、美紀は成長した涼子と母親として暮らしていた。しかし涼子の修学旅行のバス事故を皮切りに、浅倉家に不穏な出来事が続く。美紀の父の病、母の隠し事、妹の悲恋、そして涼子のピアノの発表会でついに…。シリーズ物も面白いが単独物も読み応えありかつ、面白い。ただ外食が多いのが気にかかる。2020/11/22
すみっちょ
13
腑に落ちないことや疑問が多々ありつつも、最後まで一気に読ませてしまうところが赤川次郎。杉原爽香シリーズ以外の赤川作品は久しぶりでしたが、”そうそう、こういう感じ“と懐かしさも感じながら読みました。「月光」を絡ませすぎな感はありましたが、そもそもタイトルからして「月光の誘惑」ですしね。友永はもってのほかですが、小沼も大概だなと呆れてしまいました。美紀と涼子の生活が結構優雅ですが、美紀は高給取り?山並真子は結局どうなったのかな。解説が中山七里さんでちょっと得した気分でした。2022/02/19
白雪ちょこ
10
今回は、殺人事件などではなく、どちらかと言うと不倫や浮気がテーマになっているドロついた大人の恋愛が中心に描かれていた。 出てくる男性全員が、不倫や浮気症というクズな奴らばかりで、なんで主人公の女性はこんなにも貧乏くじを引くのだろうと、哀れみさえ覚えてしまうほどだった。 しかし、クラシックの描写が描かれているところは素敵。 最終なオチ的にも、腑に落ちないところも多かったため、モヤモヤ感も残る一冊だった。
蕭白
10
なんとなく切ない読後感でした。2016/08/22
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- 和書
- 世界の終わりの終わり