内容説明
198X年――下請け専門のアニメ・スタジオが乱立していた時代に映画の専門学校を卒業した省三は、人手不足に喘ぐアニメ業界に就職する。過酷な労働環境の中、会社に泊まり込みで作業をする省三が、仮眠中に心霊現象に遭遇してしまう。その後、省三の会社が制作したテレビ・アニメを観た視聴者から、不気味なクレームが放送局に届くのだが、それは......? 戦慄の業界ホラー小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
9
著者はゴーショーグンの脚本やNARUTOのシリーズ構成などを手掛けた業界のベテラン。80年代、まだ日本のアニメが広く評価、認知されるよりも前の時代を舞台にしたホラーで、著者の経験も反映されているのだろうか当時のアニメ業界の描写に詳しい仕事小説の側面も強い。というか、用語解説といいアニメ業界のブラックさの方が怖いというのは言ってはいけないお約束だろうか。時代設定が随分と前なのを不思議に思ったらそうでないと成り立たない大ネタが用意されていたが、業界事情を除けば割りと普通の、夏休みの怪談のようなシンプルな小説だ2017/08/12
りゅりゅ
1
本編よりアニメの用語解説ページの方が怖かった。狙ってやってるとしか。2017/06/19