内容説明
新たな科学的手法の導入により進展めざましい考古学。
・ピラミッドの石の高さを測った人は、これまでいなかった?
・ピラミッド・タウンには、職人から高官までいた?
・ピラミッドはどうやって建造した?
・ピラミッド建造に関わった人たちはどのような人たち?
いまだ残るピラミッドの謎を、新進気鋭の考古学者 河江肖剰が、わかりやすく、やさしく解説します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
23
ガキの頃に世界不思議発見で見て以来ワクワクするピラミッド関係のお話。ピラミッドは民衆に仕事を与えメシを食わせるための大規模な公共事業という話は以前にも何かで読んだけれどピラミッド建設作業に従事する労働者が暮らす村の跡まで発掘されているというのは知らなかった。出土品の一つ一つから太古の人々の息遣いまで感じられるようで考古学ってきっと死ぬほど楽しいんだろうなと羨ましくなる。人間の営みは途切れることなく連綿と続いているんだ。2017/09/26
下良
21
非常に読みやすく新しい情報が紹介されている。発見されたピラミッドタウンに労働者や監督が住み食事やビール等豊かな生活をしていたらしい。4000年前のパピルスの記録が発見されたとは、ドキドキした。2020/07/14
なつきネコ
14
ピラミッドへのロマンを思い出した。こういう事をやる人は特別に動くよな。師匠のエジプトに行けばいいの一言からハイスピード人生。行って英語も覚束ないのにガイドになり、向こうの大学に行くとか。このバイタリティーは見習いたい。しかし、河江先生のピラミッド建設プロジェクトとして、捉え、ピラミッドタウンがあり、封泥からいろんな事がわかるのか。運が良いのは、ピラミッドに研究の為に二回も登り、一段一段、正確に測り3Dで再現すとは。こうして考古学は発展するんだなと、ピラミッドの内容よりも河江先生の情熱と人生が心に残った。2019/12/10
あんこ
13
河江先生の本はピラミッドをすごく身近に感じる。解明できない謎というより、同じ人間が作ったんだなあ、って思う。毎日ピラミッドタウンから出勤し、どっしりとしたパンを食べビールを飲む。想像するのも楽しい。2017/02/14
noby
12
河江肖剰(かわえ ゆきのり)1972年、兵庫県生まれ。1992年から2008年までカイロ在住。エジプトのカイロ・アメリカン大学エジプト学科卒業。2016年ナショナル ジオグラフィックのエマージング・エクスプローラーに選出。考古学も総合科学になってきたことを紹介する本。ただし本書の対象は考古学に興味がある中高生あたりになるようです。 2017/04/30