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内容説明
さえない中年男がある日突然スーパーマンに?
主演:堤真一、その妻:小泉今日子という豪華キャストによる、地上波TV連続ドラマ化を記念し、全作品全カット完全収録の新装版で蘇ります。
出世とも浮いた話ともまるで無縁な、さえない中年サラリーマン左江内氏は、ある日先代スーパーマンに見込まれスーパースーツをしぶしぶ引き継ぎます。
日常の裏に隠れた、さまざまな人間模様を垣間見ながら、ささやかな希望をみつけ、ときには「正義」に疑問を感じ、思い悩む。
練り上げられた全14話は、どれも「SF・異色短編」に匹敵する深みを持った大人の珠玉のストーリーです。
連載は1977年『週刊漫画アクション』。2017年は誕生40周年にもあたります。
左江内氏は、当時46歳だった藤子・F・不二雄とほぼ同年齢の主人公で、<娘を持つ父親>という立場も共通しています。
「エスパー魔美」、「ドラえもん」の連載も絶好調で、『コロコロコミック』も創刊されたばかりの時期に、読者層をさらにグンと広げた本作は、藤子・F・不二雄が漫画家としてノリにノっていた時期のまさに隠れた名作と言えるでしょう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
263
本書は昔懐かしい名作漫画「パーマン」の大人版みたいな内容で左江内氏は勿論「冴えない」の駄洒落ですね。パーマンは1号~3号まで3人いましたが本作では1人だけで非常に良く出来たルールはスーパーマンの衣装を付けると見た人の記憶を消す光線が発射されて秘密が完全に守られるのですね。全14話の出来に差はなくどれも面白く読めますね。私が感じる著者の一番の美点は結末を決して暗い感じでは終わらせずに、ほのぼのとしたオチでまとめられる才能ですね。『スーパーマン左せん』左江内氏は妻の嫌味を聞きつつ息子が苦戦する知恵の輪を解く。2021/12/26
anken99
11
ドラマがやたら面白くて、原作本購入。1970年代に描かれた作品ながら、内容に古さを感じさせないところがすごい。読者対象は子供ではなく大人。大人向けパーマンといったところだろうが、自分自身が40過ぎのオッさんになったこともあり、中年スーパーマンの姿に自己投影してしまった。良い作品だと思う。2017/03/11
KJ
9
ヒーローは縁の下の力持ち。凄い力を手にしたとしても、それが決して報われる事はない。誰もスーパーマンの気持ちなんて考えない。それでも人助けに向かう姿が何とも物悲しくも愛おしい。仕事や家庭といった様々な足かせがある中で、その合間を縫ってヒーローとして働く。主人公が中年であるからこそ見えてくるものがある。現実社会の厳しさや身につまされる様な等身大の悩み。スーパーマンとて万能ではなく、正義の形も一つではない。ラストカットで背中で語るメッセージには人間の本質を突く様な深みがある。大人向け作品としての新鮮さがあった。2017/03/06
ジロリン
9
2016年の読み納めがこれw書店にあった大全集版を買い逃してから(「ウルトラスーパーデラックスマン」と混同してて、既読だと思っていた)ずっと読みたかったのだが、全く見つからず。年末の買い物ついでに偶然寄った書店でこの版を発見・購入…ドラマ化されるからなのね。重松清の小説に出てくるような、初老の平凡な男がスーパーマンを"襲名"したら…という話。なので哀愁あふれるwヒーローもの?になってます。でもこのモチーフ、提示されれば「なるほど」と思うが、自分に発想できるかと言えば…やはりF氏の才能は凄いと思う。2016/12/28
みい
7
ドラマを見た息子くんにねだられて買ってしまいました。冴えないサラリーマンが、スーパーマンになり事件解決に奔走するのですが、どれも人間味溢れどこかクスッと笑える話です。昭和の哀愁感じます。パーマン、大人になってこんな仕事してるんだね。2017/02/28