内容説明
瞑想と脳の関係を科学する
「地球上で最も幸せな男」との異名を持つ著者は1975年にネパールで生を受けた。チベット以外の場所で修行した新世代の僧侶として注目される第一世代だ。
氏の修行は順風満帆ではなく、パニック症候群に陥ったのち、好意的な師僧たちに怯えたりもした。それは6~12歳ごろのことだった。
仏教を学ぶ目的は、やすらぎ・幸福感・自信などを養い、不安・絶望感・恐怖心などを避けるためである。氏は真逆の状態だった。しかし、さまざまな方法による瞑想の指導を受けることにより克服していった。その後、正式に仏教の修行を開始する。それと同時に人生が好転し始めた。
しかし、仏教の理論は一般的には分かりにくいものである。文化が違えば尚更である。存在しない単語もある。その解説や証明は、仏教の修行に興味をもった科学者たちの協力により解決された。仏教と西欧科学が協力し合い、データ収集し、より理論的に説明できるようになった。瞑想と脳の働きなどは、ぜひ、参考にして欲しい。
皆が日常をより豊かに生活していくために、幸福レベルを高めることが、本書の目的である。
人間の可能性を十分に実現してもらえれば幸いである。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
12
なぜか宗教的、神秘的な匂いがするとどうも〈ふつう〉志向の人は敬遠してしまうらしい。でも実のところ〈わたし〉というやつは不思議であり、そのように扱われて然るべきそれなので困る。この本は宗教伝道者が科学畑の人と交流して、その仏教的世界像を科学的世界像と合流させてみたところの語りであるから、ちっとは信憑性を受け取られるか?――しかし実のところ、ある世界像における信憑性というやつは重要であり、そこに参入するための迫真性を掴むフックになる。「経験の被害者から経験の有責者へ」などは独在性を思い出さずとも浸水不可避。2017/02/04
えぬ
3
マインドフルネスについて、仏教者が科学を学びまとめた本。2020/02/08
ひろにぃ(雑学大好き)
1
瞑想を一年半ほど続けているが、新たな認識をさせて頂いた。2017/07/08
釜煮蕎麦
1
マインドフルネスに宗教的な後ろ盾を与える本。科学的な検証についても書かれていますが、どちらかといえば安心感というか瞑想というものに対する信頼が増す様な気がします。2017/05/05
Masaki Iguchi
0
一歩引いてこころの状態をモニタリングする努力をし始めてから、生きるのが随分楽になった。慈悲の境地までたどり着きたいな。2023/11/29