失敗の科学

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失敗の科学

  • ISBN:9784799320235

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内容説明

なぜ10人に1人が医療ミスの実態は改善されないのか ?
なぜ墜落したパイロットは警告を無視したのか ?
なぜ検察はDNA鑑定で無実でも有罪と言い張るのか ?

オックスフォード大を首席で卒業した異才のジャーナリストが、
医療業界、航空業界、グローバル企業、プロスポーツチーム…
あらゆる業界を横断し、失敗の構造を解き明かす !

■虐待事件で正義感に目覚めた市民が、
役所の失態を責め立てた結果、どうなったか?

■「ミスの報告を処罰しない」航空業界が
多くの事故を未然に防げている理由は?

■撃ち落された戦闘機に着目した天才数学者が、
戦闘機の帰還率向上をもたらした洞察とは?

■治療法が発見されていながらも、
「人類が200年放置し続けた病」があるのはなぜ?

<目次>
第1章 失敗のマネジメント
「ありえない」失敗が起きたとき、人はどう反応するか
「完璧な集中」こそが事故を招く
すべては「仮説」にすぎない

第2章 人はウソを隠すのではなく信じ込む
その「努力」が判断を鈍らせる
過去は「事後的」に編集される

第3章「単純化の罠」から脱出せよ
考えるな、間違えろ
「物語」が人を欺く

第4章 難問はまず切り刻め
「一発逆転」より「百発逆転」

第5章「犯人探し」バイアス
脳に組み込まれた「非難」のプログラム
「魔女狩り」症候群 そして、誰もいなくなった

第6章 究極の成果をもたらす マインドセット
誰でも、いつからでも能力は伸ばすことができる

終章 失敗と人類の進化
失敗は「厄災」ではない

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ehirano1

244
「我々は自分の失敗には言い訳をするくせに、人が間違いを犯すと直ぐに攻め立てる」という周知されている事実から、「なぜ成功者はほんの一握りなのか?」について次のように思索してみました。『自分の失敗を認めることが出来るヒトは一握り。そして、失敗を認めて改善出来るヒトはそのさらに一握り。つまり、成功者はほんの一握り』と説明できるんじゃね?、とwww。2024/01/17

けんとまん1007

242
とても多くの気づきのある1冊。失敗の定義は、いろいろあるし、いろいろな方の考え方も眼にすることがある。個人的には、羽生善治さんの定義が納得度が高い。そんな失敗から、何を学びどう活かすのか?さらに、この本の優れているのは、何故失敗が起きるのか?その判断に至るプロセスは正しいのか?何故、人は失敗を認めようとしないのか・・・などに触れられていることだ。それは、文化・歴史という影響もあるが、いい意味で、少しずつ変わっていかないとと思う。デザイン思考にも通じるものを感じた。2020/12/06

breguet4194q

156
失敗という誰もが避けたい事柄について、冷静に科学した一冊。言われてみれば、確かにそういう思考回路になっていると思う箇所が散見された。人命に関わる程の大事件が、身近で起こった事がないから真剣になれない自分でもある。失敗をどう捉えて、次に活かしていくか。自分の行動を見つめ直す事ができました。本当に読んで良かった。2020/05/17

kei-zu

148
本書読んでいる間、Amazonが実店舗を閉鎖するというニュースを見た。独自スマホの参入と素早い撤退など、同社のトライ・アンド・エラーには感心する。 本書で紹介されたエピソードのうちで面白かったのが、一流の技術者が対処できなかった部品の改善を、ダメもとで生物学者に行わせたら問題が解決したというもの。ポイントは、ちょっとずつの工夫の蓄積。できあがった部品は、当初の想定とは随分と異なった外見をしていたという。 本書に通底する「失敗の蓄積に勝る改善手段なし」という指摘には、大いに励まされる。2022/03/04

徒花

132
まぁまぁ良かった。航空機事故や医療ミスなど、さまざまな失敗の実例とその分析をしつつ、なぜ失敗は起こるのか、そのメカニズムを分析していく一冊。本書ではむしろ小さな失敗を奨励していて、その失敗を分析し、共有していくことの大切さが主張される。また、人はとにかく失敗を認めたがらない生き物であること、認知的不協和を歪な形で解消するために自分の都合のいいように考えがちであることに警鐘を鳴らしている。なかなかためになる。2022/01/07

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