内容説明
大正末期から昭和初期、大々的な琉球芸術調査を行い、貴重かつ膨大な資料を残した研究者・鎌倉芳太郎。稀代の記録者の仕事を紹介する本邦初の評伝であるとともに、彼に琉球文化の扉を開いた人々の姿、そしてそれが現代に繋がるまでの熱きドラマを描く。第二回河合隼雄学芸賞、第十四回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞をダブル受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いとう・しんご
9
高良倉吉さんきっかけ。副題にあるとおり、大正末期から戦争を挟んで復帰以降まで、琉球・沖縄の伝統的な美術工芸の継承に取り組んだ人々の群像。最後の2章は涙腺崩壊の危機に度々、襲われてしまったのでした。好著。2025/08/14
茶幸才斎
7
大正13年から昭和2年の間に2度の琉球芸術調査を行った鎌倉芳太郎が残した厖大な記録ノートと多数の写真乾板は、その後の沖縄戦で失われた琉球建築と工芸の復興に大いに貢献した。本書は、生涯を琉球研究に費やした鎌倉の、また彼と同様に沖縄を愛し彼の仕事を支援した人々の、そして近代琉球沖縄それ自体の記録である。当たり前の町の風景や、日々手にする道具や、慣れ親しんだ伝統行事や、口を衝いて出る話し言葉が、我々のアイデンティティを強く規定している。失って初めてそれに気付く。この「今」を記録にとどめる意義を、痛感させられる。2019/04/20
かみーゆ
6
大作でした。膨大な資料を読み込んでまとめあげた与那原さんに脱帽ですね。鎌倉芳太郎もすごいけど、周りのいろんな方々の協力もしっかり書かれてて、首里城再建に至るまでのドラマとして本当に魅力的な一冊です。キーパーソンである末吉麦門冬って初めて知りましたけど、最期とかも含めてちょっと金城哲夫な感じがしました。与那原さん縁があったとはね。本書を書く運命だったんだな。燃えてしまった首里城ですが、今度はこれだけ揃ってるんだから再建もスムーズにいくことを願っています。2022/06/07
唐橋史(史文庫~ふひとふみくら~)
3
大河ドラマ化希望。鎌倉芳太郎という人の、圧倒的才能とそれを補って余りある不屈の努力が、奇跡を引き寄せたとしか思えない。
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- 和書
- さかさまがっこう




