内容説明
ラヴクラフトの翻訳研究で知られる翻訳家が、浩瀚な蔵書により蓄積された知識と翻訳作法、半生における書物や人物との出会いを綴る希少な一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
20
なぜ面白くないか再考したのですが。この人は、おおげさに糞真面目に書いているばかりで、ユーモア感覚ゼロですね。ユーモア感覚は生来のもので、会得するものではないのです。荒俣エッセイは「本にお金と時間をつぎこむことで、いかに普通の幸せを犠牲にしてきた」かを描く自虐芸であるのに。大瀧エッセイは「いかに、自分がうまく、古書収集やIT環境でうまく立ち回ったかの」の自慢芸に終始。これでは面白い話にはなりません。2017/02/25
kokada_jnet
19
この人はミニ荒俣宏という印象だったが、自伝的なこの本を読んでもその印象はかわらず。この人のエッセイを、これまで何度も読んできたが、実に安定して「面白くない」のはなぜかという、根本的な疑問を抱いてしまう。ほぼ、荒俣宏と同じようなことを調べ、同じようなことを書いているのに、どうしてこんなに面白くないんだろう。読む通すのが苦痛。2017/02/25
kokada_jnet
16
この人は、やはり相当な奇人であって。「どうしてそうなるの?」と驚く描写が多数登場する。たとえば、彼は久生十蘭の愛好者であったらしいが、その後、「久生が」「久生は」と延々と記述されている。しかし、久生十蘭ファンならふつう、「十蘭は」と書くでしょう。変な人です。2017/03/04
kokada_jnet
16
他の翻訳家の「誤訳」を何件も激しく批判しているが。完全に特定可能にして批判しているのが、『フィリップ・K・ディックのすべて ノンフィクション集成』の飯田隆昭の翻訳。飯田隆昭については、山形浩生も批判している。2017/02/25
kokada_jnet
14
高山宏の推薦文「大瀧に育てられたのか!」が意味不明で酷い。ひいきの引き倒しもいいところ。高山宏は、大瀧啓裕の本など、ほとんど読んでいないだろうに。2017/02/26