新潮文庫<br> 村上春樹、河合隼雄に会いにいく

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新潮文庫
村上春樹、河合隼雄に会いにいく

  • ISBN:9784101001456

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内容説明

村上春樹が語るアメリカ体験や1960年代学生紛争、オウム事件と阪神大震災の衝撃を、河合隼雄は深く受けとめ、箱庭療法の奥深さや、一人一人が独自の「物語」を生きることの重要さを訴える。「個人は日本歴史といかに結びつくか」から「結婚生活の勘どころ」まで、現場の最先端からの思索はやがて、疲弊した日本社会こそ、いまポジティブな転換点にあることを浮き彫りにする。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

だんぼ

281
ぼくはなにをしてるかというと ぐうぜん待ちの商売 ただずっと偶然をまってるのです2023/08/17

ehirano1

206
当方は村上春樹の著書で初めて読んだのが”ねじまき鳥クロニクル”でした。村上春樹は”何かのメッセージがあってそれを小説に書く”のではなく”自分の中にどのようなメッセージあるのか探し出すために小説を書く”とのことだそうです。そういう視点で著作を再読してみようと思いました。2016/04/02

mura_海竜

127
箱庭療法の心理学者河合隼雄さんと村上さんの対談集。1999年の発行。時期的には、『ねじまき鳥クロニクル』の第三部が出版された後くらいでしょうか。話題は当時の事件などを話題に心理学を絡ませる。理解度70%いかないかな、「むずむず」は、ほぐれない感じ。羊をめぐる冒険」は読んでみたい。2013/10/04

しいたけ

123
村上春樹の小説は多分ノルウェイだけ、翻訳も多分ギャツビーだけ・・。そんな私が彼の小説以外のものを読むうちにどんどん惹かれて、ほとんど恋してる。Kindleで読んだのでハイライトがいっぱいになった。患者に好きですと言われたら「あなたが好きなようにわたしも好きになりました」と隠さず言う、「人間が人間を好きになるなんてのは大したことではないことだから・・」に「あっ、そうですか?」と焦る村上氏。私も焦った。論点はそこではないので大丈夫。核実験への反対の話で「だれも痛みをひきうけていない」と。そんな真面目さがいい。2017/02/10

ネギっ子gen

122
村上春樹氏の「前書き」に「(河合さんは)決して自分の考えで相手を動かそうとしない。相手の思考の自発的な動きを邪魔するまいと、細心の注意を払う。むしろ相手の動きに合わせて、自分の位置を少しずつシフトさせていく」と。ここに先生のカウンセリングの技量を見る。その春樹氏、本タイトルに「簡潔にして要を得ている――と僕は思う。なんだか物語の始まりみたいではないですか」と書くが、その通りですね。161頁の河合先生の<「治る」ということは深く考えると、わけのわからなくなるほど定義するのが難しい>という記述に、賛同します。2019/12/24

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