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内容説明
二〇世紀後半から、生物学としての人類学「ヒト学」は大きく変貌した。著者の専門である分子人類学は、タンパクの遺伝マーカーの研究で始まったが、現在ではゲノム全体の情報を用い、アジアの古層民族集団の起源および系統進化を明らかにしつつある。さらに、日本で長い歴史をもつ人類学は、文理合同の学際研究を通じて、ヒトの特異性と多様性および起源の総合的な解明をめざす。本書は筆者の研究史を追いながら、「DNAから人権まで」をモットーに「文明とは何か」「先住民族の人権」「人類学者の社会的責任」などの問題を解き明かしてゆく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Francis
10
5年間積読。人類学とはどのような学問なのかを論じる。狩猟採集民族、先住民族についての考察は「ハラリ「サピエンス全史」での考察に共通するものがあり、面白く読めた。文明、そして人類の進歩に対する警告についても共感できる。ただ、この方、梅原猛氏の影響下にあるのが気になる。梅原氏の門下の安田喜憲氏の本が引用されているが、安田氏については「徹夜城」と言う歴史系サイト運営者が批判していたことがあり、私はあまり信用していないのが理由である。2022/07/09
smatsu
5
拙者文明論文明史大好き侍、義によって助太刀いたすということで。著者は自然人類学者で、学者らしく情報がみっちりと詰まった文章が読み応えある。現代文明批判や環境問題、先住民族の人権、人類の自己家畜化などについて語る後半部分はリベラル知識人的な正論なんだけど、残念ながら読み物として面白味はない。むしろ自然人類学に分子生物学を応用するなどの最新成果をまとめた前半部分が良かった。シラミの遺伝子から人類が衣服を使い始めた時期がわかる話とか石器時代の人口密度と世界の居住可能面積から当時の人口を割り出す話など、興味深い。2024/01/20
志賀十五
2
ちょっと出てくる小金井良精って聞いたことあると思ったら、星新一のおじいさんか〜2025/01/08
しんこい
2
人類学は辺境に行って珍しいものを調べている印象でしたが、それは文化人類学の一部で、人間とは何かを追求するものだとのことで、入門書とはいえ人類の起源、アフリカから世界へどう広がったか、考古学だけでなく遺伝子などで結構解明されているのですね。終盤は現代社会批判みたいな内容になりましたが、それも間口の広さ故か。2017/02/18
oooともろー
2
人類学者による啓蒙書であり、現代文明への警世の書。狩猟採集民族からこそ学ぶべき。2017/01/08
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