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内容説明
モデルにならないか、とスカウトされ契約書にサイン、いざ撮影となって現場に行ってみたらAVだった。嫌だと訴えても、契約不履行で違約金がかかるぞ、親にバラすぞ、と脅され、仕方なく撮影に応じると、以後、次々に撮影を強要される……。「AV出演を強要された」女性からの生の声を聞き支援するなかで見えてきた、驚くべき実態を報告する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
s-kozy
78
「モデル・アイドルにならない?」「短時間でたくさん稼がない?」、プロスカウトの巧妙な手練手管で契約まで持ち込まれていく。「契約したのは自分だから」と浅はかな責任感でAV被害から逃れられなくなってしまう……。高校生ぐらいから20歳前後の女性は「こういうことが現実にある」と知るためにも読んでいた方がいい内容。とするならばタイトルにはもう一工夫、必要だったかな?今の教育課程には入っていないと思うが、中高校生段階で契約の成立・無効・解除などについて消費者教育をきちんとやった方がいいのかもしれないなぁ。2017/09/01
GAKU
47
悪質な手口で有無を言わさず契約書にサインをさせ、強制的にAVに出演させるプロダクションが一番悪いのは事実。しかしここに登場した被害者の娘達のケースを読んでいると、あまりにも世間知らずで軽率では?と感じた事も事実。とにかく契約書には安易にサインしてはいけません。それ以前に街中でスカウトに声をかけられても、毅然と無視しましょう。需要が有るから供給が有る。このような不透明なAV市場に金を落としている、一部の男性達にも責任の一端があるのでは。 2021/06/07
skunk_c
18
社会的な経験が少なく、また、AVという言葉を知っていたとしても、その内容をおそらく抽象的なイメージでしか捉えていない20才前後の女性が、その道のプロのスカウトの口車に乗せられ、「女優」として性行為(陵辱的なものを含む)を撮影され(あるいはされそうになり)、その時点で事の重大さに気づく。そうした悲劇を個人特定を防ぐために脚色された例で示し、その構造とこうした被害者に対する支援のあり方を示した書だ。今まで見てきた風俗とは異質の「性の商品化」であり、DVDやネット等で「作品」が際限なく流通し続ける恐ろしさ。2017/01/04
フクミミ
17
まだ年若く世間知らずな女性に声を掛け、言葉巧みに断る事を出来ない状況に追い詰める。 そして契約書にサインをさせ、あらゆる手練手管を使いAV出演させる。彼女達に落ち度があるとすれば、声を掛けてきた時に歩をゆるめた事ぐらいだろう。追い込みをかける事にたけたプロの大人達にどうあらがえばいいのだろうか。大人の力を借りないと解決できない問題がある。手遅れにならないうちに勇気をもって信頼できる大人に話して欲しいと思う。2017/01/02
ヒラP@ehon.gohon
14
AV産業はいつか公認産業になっていたのだろうか、契約のためには云々とのたまう警察がいることには驚愕した。騙された女性のスカウトと公タレントの街中スカウトとはどこが違うのだろう。粘着性のしつこさの有無は別としても、天国と地獄のような出合いがあることも事実のようだ。 悪意に満ちたスカウトマンの心理操作はオレオレ詐欺、悪徳商業の上を行っていると思った。 全てのAV女優がそうではないと思うが、言われなき搾取は許されないと思う。 ソーシャルワーカーとしての著者の活動は素晴らしいと思った。 2018/12/04