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内容説明
「革新」(イノベーション)のみが企業家の役割であるとした、シュンペーターの企業家精神はあまりにも有名である。しかしそれでは、現実の世界において、ほとんどの経営者は企業家として失格になろう。「組織」のなかの企業家という視点を打ち出したマーシャル、「均衡回復者」としての企業家像に注目したカーズナーなど、実は、企業家論の展開に重要な役割を果たした経済学者がいたのだ。
忘れられた企業家精神に、いま、改めてスポットを当てる。
「革新」のみが企業家の役割としたシュンペーターの思想が際立つが、それ以外の役割に注目した経済学者の貢献が見直されている。はたして、「企業家」像はどのように捉えられてきたのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Francis
11
5年間積読。経済思想史研究者の根井先生が経済学では等閑視されがちな「企業家」について経済学者はどう考えていたを辿ったもの。カンティヨン、セーらの初期フランス経済学者、あるいはシュンペーター、フォン・ミーゼス、カーズナー、ハイエクらオーストリア学派の思考、そしてケインズのお師匠マーシャル、異端の経済学者ガルブレイスの考えが取り上げられている。面白い。ただ、もっと書いて欲しかったな、と言う不満はある。参考文献が示されているのでそれでそれぞれが思考を深めてください、と言うのが根井先生のお考えなのかな。2021/11/04
くらぴい
0
シュンペーターの理論は、心に響くものでした。2018/11/27