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内容説明
バイオ戦争後、人間の中にヒト以外の遺伝子が発現する者が現れ始めた―。 彼らの多くは“荒れ地”と呼ばれる場所に惹き付けられていく…。遺伝子混在により起こる、恐怖と笑いの混沌劇、「野菜畑」「養鶏場」「案山子」「百鬼夜行」「シンジュク埠頭」「風が吹くとき」の6作品に、物語を補完する描き下ろし、“幕間劇”5作品を加え待望の単行本化!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akihiko810/アカウント移行中
22
バイオ戦争により人と動植物の遺伝子が交わり、人の体が動植物に混じったり、動植物が人の形に混じったりと、荒廃した世界を描いた連作短編集。8/10点 さすが諸星大二郎のディストピアSF。バイオ戦争で難民が多発し、動植物化した人も被差別民になる、というディストピア世界。連作なので、次々とバイオ戦争の断片が明かされていく様もすごい。2022/07/27
アズル
17
バイオ戦争後の世界を描いた作品群。コンピューターで管理された遺伝子組み換えの作物はどれもマズそうでした。オリジナル・マスミがとても不気味です。2016/08/26
あさひ
8
非常に気持ち悪い世界。デストピアな未来。 だが目が離せない諸星ワールド2018/04/18
とんかつラバー
7
畑に実るキャベツ鶏や羊、ヒトの遺伝子が混ざった喋る鶏…遺伝子操作が当たり前の時代。さらにバイオテロの影響で人間にも他の生物の遺伝子が入り込む。この人の得意とするSFと不気味な世界が描かれているが、昔に比べると説明的な感じが多い(今の読者を意識?)リポーターのマスミさんがいい味出してる2020/12/05
もくもく
6
<再読> 最終戦争を核の恐怖として描いた作品は幾つもが思い浮かびますが、バイオ兵器・遺伝子汚染として表現したこのイメージは鮮烈でありました。これは諸星の絵でこそ表現できる異世界でありました。彼のデビュー作「生物都市」では、太古の異星文明の生物兵器? によって、生物も無生物も都市のすべてのものが一塊になり新しい生命となっていく恐怖を淡々と描いていました。「バイオの黙示録」での、遺伝子としてはすべての生物が同一線上に交じり合ってしまった混沌は「生物都市」のあの醜い塊に通じるのかもしれません。2014/11/09