内容説明
ゴミ箱というパンドラの箱を開けると、ツーンとした臭いの先に、都市生活者の事情が見えてくる。風俗嬢、ファストフード店、相撲部屋、不法滞在外国人、極道一家、新々宗教団体……のゴミ袋の中に押し込まれたそれぞれの素顔。本音と建前、虚栄心と劣等感が入り交じる欲望の残滓を捉えた写真ルポ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
RYOyan
12
この企画は今となっては犯罪だよなーって思いながらも、ゴミから見えてくる現実は奥深いものがあった。できれば隠しておきたいような暮らしぶりまで生々しく展開されていて、想像以上の内容に圧倒される。社会を読み解く大切なフィールドワークにもなり得るかも。2016/10/31
麦焼酎
2
この手の本、すごく好き。現代では出版できないだろうな。たぶんゴミってみんな見られたくないものだと思うんだけど、それをこっそり覗く背徳感がたまらない。2018/02/11
かみのけモツレク
0
生きるために食べる、食べたら必ずゴミが出る2017/06/12
buy-obey-consume
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様々な場所で拾ったゴミを検証するという今ではまず許されないルポ。ゴミは捨てた者の生活に留まらず、時として時代そのものを浮かび上がらせる。刊行が1988年ということで、人間の欲望と病理、見せかけの繁栄を物語るゴミの数々はバブル時代から発掘された化石のよう。