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内容説明
ある嵐の晩、森の中のふしぎな城にまよいこんだ商人。次の日、おみやげにしようと庭のバラをとったとたん、おそろしい野獣がおそいかかった! 「バラを盗んだ罰として娘をさしだせ!」 命からがら帰った商人にかわり城にむかったのは、心やさしい娘のベル。はじめは怖かったけど、宝物のように大切にしてくれる野獣のことがだんだん好きになって…世界中で愛されるプリンセス物語の原作のほか、7本のお話入りです。【小学中級から ★★】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
74
表題作「美女と野獣」含め8編収録の童話集。「美女と野獣」に関してはアレンジしたものを読んだことがあるし、つい先日もアンソロジーで、別の訳を読んだばかり。なので「美女と野獣」を読んだというよりは、ボーモン夫人の作品集を楽しんだ、という意味合いが強い。まとまって読むと作風が見えてきて、どの作品もプリンセスストーリー的な味わいが濃い。教訓性が高く、兄弟や姉妹でも性格が正反対で、思いやりのある方が幸せになるとか童話らしい。容姿は醜くても優しさと教養が大事とか。巻末に解説がほしいところだが児童書ゆえ、無いのは残念。2021/02/05
あづさ/kyoka
9
短編集。童話ということで教訓的なお話が多かったな。女性にも教養は必要、美しさは失われるものだから内面を磨くべき、賢さと他者への優しさは併立する、など、現代にも通じる普遍的な価値観が多いように思う。2021/08/19
歩月るな
7
フランスの物語。中身は角川文庫版の鈴木豊訳から、『美女と野獣』『2人の王子様』『不運つづきの娘』『告げ口の好きな少女』『虐げられた王子さま』『醜い王子さまと美しいお姫さま』『鼻の高すぎる王子さま』『美しい娘と醜い娘』を収録。読みやすくいじってあるとは言え、タイトルの字面を見てわかる通りオブラートに包んではいない上、七一年当時の訳文でもあり、元本の感想では説教臭いと言う印象が大半。なのではあるが、三つ子の魂百までの謂いである。グリム童話以前と言う時代性にも目を向ければ、教育面肯ける部分もあるのかもしれない。2018/08/29
夕美夜たえ
4
短編集だったんですね、しかも8つ!1つの物語のページが少ないので、かなりあっさりしてます。ハッピーエンドは好きですけど、こうやって連続で読むとモヤモヤしました。まぁ世界中で愛される物語たちですからね、優しい心を持とうと思えるのは良いですね。2021/03/26
みうら
1
ディズニーで有名な作品の原作『美女と野獣』を含めた短編集。フランスのボーモン夫人が書いた寓話的な童話であり、どの作品も非常に教育的、説教的である。どの主人公たちも少年少女たちであり、謙虚で知識を身に付けていないとほぼ不幸になる。また、彼らの名前に物語のテーマが露骨に付けられているのが面白い。神の使いともいうような仙女の存在も、宗教的で興味深い。2025/01/13