鴻海・郭台銘 シャープ改革の真実

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鴻海・郭台銘 シャープ改革の真実

  • 著者名:毎日新聞経済部
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 毎日新聞出版(2016/12発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784620324180

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内容説明

2016年4月2日午後9時。宴の主人公は約2時間遅れで大阪府堺市のホテルに到着した。直前に開かれた記者会見は2時間半に及び、その後のアナリスト説明会などにも約2時間を要したためだ。
主人公とは、台湾の電子機器受託製造大手、鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘会長(テリー・ゴウ)のこと。鴻海を一代で売上高15兆円の世界企業に育てた立志伝中の人として知られる。この日、シャープ買収の契約を正式調印したことに、郭会長は明らかに高揚していた。シャープと共同運営する堺市内の液晶工場で開いた記者会見では、赤字続きのシャープを「2年で黒字化させる」とぶち上げた。
記者会見場からほど近いホテルの宴会場のドアを開けると、鴻海幹部らから割れんばかりの拍手。郭会長は会場に居並ぶシャープ幹部の冷めた目線を気にすることもなく、杯を何度も空にした後、疲れた様子も見せずに壇上に上がり、一気にこうまくしたてた。
「シャープの皆さんは今日この日から家族です」――。(本文より)

日本の大手電機で初の外資傘下に入ったかつての名門企業シャープ。台湾のホンハイに買収され再建を目指している。世界中の従業員100万人を誇る「ホンハイ帝国」の総帥として世界のカリスマ経営者、郭会長はいかにシャープを再建するのか。
郭会長には、「二つの顔」があると言われる。公の場で目にする柔和な笑顔でシャープの技術力を持ち上げ、前向きな経営再建策を語る「温厚な顔」、もう一つの顔は、厳しい経営判断や経営戦略を立てる際に現れるリストラを厭わない「冷徹な顔」である。早速、シャープにさらなるリストラを要求するなど、再建に向けた厳しい要求を突きつけている。

本書は、ホンハイ傘下入り決定後のシャープの動きを中心としたドキュメントである。シャープ経営陣に「忠誠」を求め、スピード経営で再建を目指すテリー・ゴウ改革の内実とは何か。毎日新聞大阪経済部が台湾の現地ルポを含めて徹底取材する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

60
”潜在的”債務。不都合な真実は会計面のみならず、ブランド力や技術者流出など非会計面にももれなく影響。加えて、産業革新機構を交えた”ゴタゴタ”の醜聞も時間とお金、そしてブランド力のロスという感。一方、ライセンスと不利益な契約などの海外負債と、太陽電池に代表される負債事業という問題の明確化。対する組織改革と業務拡大戦略。鴻海組織からも”親離れ”する載社長の徹底度。氏の覚悟の程を感じさせる。2年でのV字回復!?あながち夢物語でもない気がする。今後の動向に注目したい。2017/05/21

miraiocoo

13
シャープに付いて続けて読破 なんか、シャープが崩壊した理由が分かる感じがします。 また、台湾企業になぜ買収されたのかも分かる感じがします。 面白い本です。興味があるようでしたら読んで下さい。特にビジネス書に興味がある人は、手に取って下さい。2017/07/22

HaruNii

5
シャープが鴻海に買われる経緯が良くわかる本。 何十年も会社を継続させる事の大変さが良くわかる。 私が勤めている会社も他人ごとではなく、この先どうなるかはわからない。良本でした。2019/01/18

Shu

5
シャープ崩壊で書かれているとおり。きっと良くなる。2017/01/23

むさみか

4
大きな会社の買収って こうやって進んでいくんだ・・・と ちょっと感慨深い。 シャープが不都合な責務を 隠していたことなど やはり ダメになってしまう会社には それなりの膿があるもんだなと。 技術力頼みの日本なのに 国内で協力できなかったり 経営判断のスピード感が 足りなかったり 残念な部分が多いからこそこうなったのね 2017/11/17

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