扶桑社BOOKS文庫<br> 多聞寺討伐

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扶桑社BOOKS文庫
多聞寺討伐

  • 著者名:光瀬龍
  • 価格 ¥932(本体¥848)
  • 扶桑社(2016/12発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784594059224

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内容説明

黒羽郷の多聞寺周辺では、怪事件が続発していた。その日は、賭場で揉め事を起こした男の首が突然落ちるという異常事態が起こった。それだけではない。なんと、男の胴体は自分の首を拾い、血の海の掃除をはじめた!奇怪な寺へ向かった武士団が見た地獄とは――
山寺に巻き起こる、想像を絶する凄絶な戦いを描いた表題作他、単行本未収録「大江戸打首異聞」をふくめ、未来人の視点から歴史の狭間を照射する、光瀬龍の時代SFの傑作を網羅。
〈解説・星 敬〉

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けやき

41
時代SF。旧版は昔読んだが新しく5編加った新装版は初。江戸時代の街をタイムパトロールなどの未来人や宇宙人が縦横無尽に活躍する話が多かったな。お気に入りは「餌鳥夜草子」。2022/06/20

tako

4
読むのに時間は掛かったけど面白かった♪未来設定のSFだと話が難しすぎて何が書いてあるのかわからないままになってしまうことが多いけど、これはSFでも江戸時代を舞台にしているので普通の時代小説と同じ感じで楽しめた。何よりその時代物の部分の書き方が上手かったのが大きい。町民や岡っ引き、同心など事件に巻き込まれていくもの、事件を追うものの言動が他の時代小説と遜色ない雰囲気で描かれていて読みやすかったし、またそれらの登場人物たちがその時代にはあり得ない不思議な現象に巻き込まれていく違和感を際立たせていた。2014/02/01

スターライト

2
光瀬龍の時代SF11篇を収録した短篇集。江戸時代の奇妙な事件を発端に、その「謎解き」を目明しらが追ううちに未来からの密航者との争いに巻き込まれるというパターンが割りと多い。だが、そこに描きこまれた江戸の町の人々の暮らしや風俗はまるで読者自らがタイムスリップしたかのように現実感にあふれ、あきさせない。また伝奇色もただよい、もうすこしこの傾向の作品を読みたい気もする。お気に入りは表題作と「歌麿さま参る 笙子夜噺」あたり。うーむ、半村良も早く読みたいぞ。2012/03/21

higurasias

2
少なくとも時代小説の部分は違和感なく読めた。さもなくば伝奇物か。読みながら、豊田有恒の退魔戦記を再読したいなとか思ったよ。まだ本棚にあったっけか?2011/05/12

いちはじめ

2
時代小説とSFの融合。時代SFの短編集。現在の水準からすると、SFとしてはやや弱く、時代考証も完璧とはいえまいが、執筆当時、1960年代半ばから70年代半ばということを考えれば、時代考証は非常にしっかりしている。それ以上に、作中に溢れる江戸言葉が良い感じ。今ではこういう文章をすらりと書ける人はほとんどいないだろうし、たとえ書けても今の若い人に意味が通じるか気になって書かないかも。SFファンより時代小説ファンにこそ読んで欲しいと思う。2009/06/06

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