内容説明
生命を賭けて大空を飛んだ男たちの証言。
昭和15年、中国大陸での衝撃的なデビュー、真珠湾からラバウル航空戦、そして終戦間際の神風特別攻撃まで。現場にいた男たちが綴る。
「零戦搭乗員会」とは1978年に発足し、2002年まで運営された旧海軍搭乗員の会である。
その後継団体として発足した「零戦の会」が、「零戦搭乗員会」の会報「零戦」に掲載された回想を中心に、会員の私家版、雑誌記事などを加えてまとめたものが本書だ。
【目次】
第一章 零戦前史--海軍戦闘機隊の草創から支那事変まで
第二章 零戦の登場
第三章 大東亜戦争開戦
第四章 珊瑚海からミッドウェーへ
第五章 空と海を紅に染めて--死闘ソロモン
第六章 マリアナ沖から比島攻防戦へ
第七章 沖縄--本土防空戦
付 追悼・開発・復元
資料 海軍搭乗員の養成コース、関連年表ほか
※本書は『零戦、かく戦えり!』(文春ネスコ)を再編集したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
27
すでに解散してしまったが、いかに戦い、いかに素晴らしい戦闘機であったかを後世に残した搭乗員の証言集。ほとんどの方が鬼籍に入り、戦い方も戦闘機も大きく変わり、単に貴重な資料となってしまったが、優秀なパイロットと技術者の結晶が記録として残された。これを肝に戦争のない世の中を築きたいもんだ。2019/02/09
yamatoshiuruhashi
18
著者は「零戦登場員会」となっているが、神立尚樹が刊行には寄与している。零戦に登場した人々で作られていたこの搭乗員会の会報に寄せられていた体験談の総集編である。さらに総会に招かれた開発関係者などの挨拶も書き起こされている。本人が書いた、話した貴重な資料である。戦った人々の思いを大切にして、民族の誇りを失わないように本当のことを読み継ぐべきである。2017/08/24
roatsu
15
もはや多くが鬼籍に入られた往時、零戦で戦いまた携わった当事者の証言集。搭乗員、技術者、司令と多様で総合的に零戦と海軍航空隊を俯瞰できる。特に実戦、操縦、隊内生活など軍隊経験もレシプロ機を操縦することもない後世の我々が決して手を触れられない当事者としての経験と記憶は貴重な歴史の遺産と思う。名指揮官・相生高秀中佐の言葉は時代を超えて胸を打ち、湯野川守正大尉の痛憤を込めた証言は戦記のみならず巷に溢れるノンフィクションと銘打った書き物への警鐘として印象深い。ベストセラーが歴史の真実を語るわけではないということ。2017/02/02
みや
9
戦友会報『零戦』に寄稿された元搭乗員たちの回想等をまとめた一冊。生の証言による戦闘の実態を知ることができる貴重な記録だ。撃墜につぐ撃墜の無双時代から敗戦間際の特攻戦までが時系列に収録され、その盛衰が手に取るように伝わる。新たな戦闘機の開発も進まない中、燃料も弾丸も不足、時間稼ぎの肉弾戦によりヒトも戦闘機も失われていく。つくづく物量と生産力の敗北を痛感する。特攻に関していえば、出撃は志願制であって、人選に際しては家族構成にも配慮されたことが記されており、救われる思い。2024/09/09
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