内容説明
竹山総理銘柄として強引な営業で業績を伸ばした名門・東都生命は、不良債権問題の風評などで経営が悪化。合併間近の東亜銀行の融資も得られず、更生特例法で外資系生保が受け皿に。管財人室長に抜擢されたエースの友部陽平は、全社員の処遇に心を砕き、関連会社などの売却をめぐって管財人団と対決する。
目次
プロローグ
第一章 風評営業
第二章 社長直訴
第三章 松江支社
第四章 再会
第五章 経営危機
第六章 人事異動
第七章 更生特例法
第八章 疑惑
第九章 広告塔
第十章 辞表受理
第十一章 環境破壊
エピローグ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Syo
19
高杉良 いいねぇ2022/11/28
誰かのプリン
18
東邦生命には一時期保険加入していたので、経営破綻した時は動揺しました。会社更正法の中、管財人室長として会社の利益を確保する行動や社員の雇用に尽力する姿勢は立派だと思う。2019/04/24
Mari
12
東都生命保険相互会社を舞台に、友野陽平が奮闘する。経営危機に直面し、ライバル会社のあからさまな風評営業、営業レディなどの引き抜きにもあい、銀行からの支援もうまくゆかず、結局、更生特例法適用へ。外資系保険会社がスポンサーと なるも容赦のない人員整理、怪しい会社への財産処分など。 友野は、そんな中、どんな状況においても、自らが正しいと考えることに従って行動していく。2016/12/24
コロンボ
7
大手生保である東都生命存続の危機に中堅管理職の友部が悪戦苦闘するバブル弾けた頃の物語。高杉良氏の作品には会社の体制や状況に苦悩する中堅管理職の姿を描いたものが多いが、本作もその一つ。トップの危機意識の稀薄さから、ついには東亜銀行の援助も得られず、自力での事業継続を断念、外資系生保との提携を前提とした再建計画に、友部は管財人室長に任ぜられ進めることに。千代田生命をモデルにした実話に基づく話であるが、友部のような優秀な人財も会社の選択一つで、自分の人生が大きく変わる事を重く受け止めた。2021/05/24
西君04
7
経営者が独善的になるとろくなことがない。役員がイエスマンのみでは改革もできない。名門生保の凋落物語。また、リーマンショックに揺れる日本経済があり、改悪を推進した政府(小泉ー竹中)も批判。確かにその頃は金融機関、ひいては日本経済そのものがガタガタになった。2020/03/09
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