内容説明
剣は強いが情けに弱い。江戸町奉行所の町方同心・大和川喜八郎は32歳、独身なのに6歳から14歳までの孤児を9人同居させているかわりもの。黒羽二重の着流しに博多の帯を小粋に締めて、今日も悪を追って町を行く! 人情の機微と喜八郎の活躍をたくみに描く、連作短編4本を収録した柴錬の痛快捕物帳。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
77
人情活劇という感じで面白かったです。剣は強いが情に弱く、9人もの孤児を引き受ける喜八郎。子供たちを養いながら見事に事件を解決するのが痛快でした。4作品がおさめられていますが、物足りないくらいです。もっと続きを読みたいと思いました。子供たちの成長も気になります。2015/10/16
酔拳2
43
実は初めて読んだかも…柴練先生。ちょっと硬派というか硬いイメージあったんだけど、するする読めて面白かった。孤児を9人も養ってるから貧乏同心なんだけど、そんなに貧乏な感じはしない。それにこの子達の魅力的なこと!皆たくましくいい子だ。そして主人公喜八郎は凄腕の切れ者という、読んでて気持ちいい作品でした。続編あるかなー?2017/11/28
Kira
10
図書館本。冒頭の一文から引き込まれた。孤児の少年九人と暮らす貧乏同心大和川喜八郎を描く四篇。物語の面白さもさることながら、最も魅かれたのは喜八郎と少年たちの暮らしぶりと絆の強さである。町方と暮らしていて命の危険にさらされるようなことになっても、少年たちの心は決まっている。「どんな目に遭っても、わたしの家にいたいか?」「あたりまえです」。昭和の戦後の混乱期に多くの孤児を見てきたであろう作者の温かい眼差しが感じられて、何度も読み返したい本となった。 2018/05/05
みんさね
8
借り物。キャラクター設定が絶妙。シリーズがもっと続けば、子供達が活かされていた事でしょう。もっと読みたかった。2014/11/26
sai
4
9人の孤児たちを養いながらも、剣の腕前はもちろんのこと事件解決も見事な隠密同心・大和川喜八郎。4作品だけとは物足りない、子どたちの成長など、もっと続きを読みたかったなぁ~2014/07/30