内容説明
新一は12歳。父の破産で、東京からひとり九州の炭坑町に辿り着く。父の戦友野上源一郎に下手くそな丸坊主にされるが、息子の竹雄と心を通わせる。子どもでいられる最後の夏。自分たちでヨットを造り、玄界灘の無人島に行こう! どんなに心細い時でも少年はまっすぐ未来を見つめていた。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
71
最近なんとなく坪田譲治文学賞受賞作品を固め読みしていますがこれはその中でもなかなか良い青春ものでした。何故かユーザー数は少ないのですがオススメです。2016/05/11
papako
58
こちらも電子書籍セールで。よかった!昭和の東京オリンピック前年。父親の事業の失敗で九州の炭坑町に預けられた新一が、とんでもない父親とその息子竹雄に出会い、大きく成長する。竹雄とヨット・ニライカナイ号で冒険する。これがメインかとおもったら、大間違い。そんな冒険で高揚する気持ちの裏側や、いくら親友とはいえ家族でないと思い知らされる場面。それでも故郷とまで思えるようになる数ヶ月間。最後の通帳は想定内だったのに泣いた。お弁当と船長帽に泣かされた!少年ものが続いたけど、これも読んで良かった!2018/09/07
はる
54
良質の児童文学。昭和30年代、九州の炭鉱町にたったひとりでやって来た少年の成長物語。さびれゆく炭鉱町の荒っぽい人間模様を背景に、したたかで逞しい少年たちの躍動する姿が鮮やかに描かれます。読み始めはあまりの荒っぽさに少し引いてしまいましたが、冒険のエピソードあたりから面白くなりました。不器用な愛情に溢れたラストシーンが感動的。2017/10/10
Walhalla
29
青春と呼ぶにはまだ少し早い、12歳の男の子の物語です。 舞台は九州の炭坑の町ですが、ガンコ親父と悪ガキ小僧達に囲まれて、東京育ちの主人公が徐々に成長するお話です。 以前、『わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい』というコピーで有名なテレビCMもありましたが、思いやりに触れ、ありがたみに触れ、子供ながらにたくましさを増していく様子が良かったですね。東京の空も筑豊の空も繋がっています。ニライカナイの空にも繋がっているといいですね。2018/09/05
ココ
18
小学6年生の主人公・新一、東京から一人、九州の炭鉱町に預けられることに。そこにいた同い年の竹雄やその友達との係わりが素晴らしい。「この町では子供は歩かない。何をするにも走るのだ」そんなバイタリティ溢れる少年たちや見守る大人たちが素晴らしい。地方で急速に進む少子化・・ひどくもったいない。2025/09/06
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