講談社文庫<br> 海の空 空の舟

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講談社文庫
海の空 空の舟

  • 著者名:上野哲也【著】
  • 価格 ¥628(本体¥571)
  • 講談社(2017/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062747790

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内容説明

高台の神社からは廃墟と化した造船所が見える。喧噪と活気を失い、憧れの彼女もいない町で、中学生の辰雄は性のとば口にいる自分をもてあます。昔の祭りさながらに、渾身の力で引き上げた舟を海にすべらせた――少年の1日を活写した小説現代新人賞受賞の表題作をはじめ好編3作。(『雨を見たかい』を改題)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

1
15年ほど前に読みかけだった一冊。「夏」だったので再び手に取ってみた。おそらく著者自身の経験と重なる部分があるからだろうが、風景描写が丁寧で、主人公の思いを言葉を尽くさなくとも伝わってきた。とくに「雨を見たかい」。もっと評価されるべき作家だと思ったが、解説にある、「凡百の小説より、一つの美しい嘘の小説」という言葉を目にし、納得した。2022/09/03

anri0912

1
この人が書いた、ニライカナイの空でが物凄く好きで手に取った一冊。 三編からなる短編集。 うち二編は廃坑となった九州が舞台。 ニライカナイを読んだ時の様なガツンとしたパンチ力はなかったものの、やはりこの人が書く文章が好きだ。2017/04/08

1
三作収録。日常のささいなことを、高い文章力で描写。もう絶筆してしまったのか、長らくこの人は新作が出ていない。待ち望んでる。2013/12/02

redmove

0
福岡の海辺の町に住む中3男子の夏の一日の話(海の空空の舟)、40歳になる男が帰宅すると湯船に子供が釣った大きな鯉がいる話(鯉のいた日)、痴呆の症状が出た一人暮らしの母を10年ぶりに訪ねた次男の話(雨を見たかい)の3篇の中編集。「海の空空の舟」は昔読んだ「青春の門/五木寛之」を思い出した。ただ主人公のイライラがよく理解できなかったのは残念。時代背景の理解がたりないからかな。この中では「鯉のいた日」が好み。2016/03/01

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