岩波新書<br> 自由民権運動〈デモクラシー〉の夢と挫折

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岩波新書
自由民権運動〈デモクラシー〉の夢と挫折

  • 著者名:松沢裕作
  • 価格 ¥885(本体¥820)
  • 岩波書店(2016/12発売)
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内容説明

維新後,各地で生まれた民権結社.それは〈デモクラシー〉に夢を託した人びとの砦であった.新しい社会を自らの手で築く.その理想はなぜ挫折に終わったのか.旧来の秩序が解体してゆくなかで,生き残る道を模索する明治の民衆たち.苦闘の足跡が,いまの日本社会と重なって見えてくる.

目次

目  次
   はじめに

 第一章 戊辰戦後デモクラシー
  一 戦場での出会い
   二人の人物/慶応四年・三春藩
  二 それぞれの戊辰戦後
   河野広中の藩政改革運動/板垣退助の凱旋/家格への執着/ 「人民平均」
  三 暴力の担い手たち
    「破落戸」の軍隊/尾張藩草莽隊
  四 近世身分制社会とその解体
   身分制社会とはなにか/やぶれた「袋」/改革の時代/征韓論政変/板垣の危機感/戊辰戦後デモクラシー
 第二章 建白と結社
  一 民撰議院設立建白書の衝撃
   民撰議院設立建白書の提出/民撰議院論争/自由民権運動の出発
  二 わりこむ運動
   結社という「袋」/士族の結社──立志社/河野広中と結社/区長、戸長たちと結社──七名社/愛国社の設立/大阪会議と通諭書事件/西南戦争と「わりこむ運動」の挫折
 第三章 「私立国会」への道
  一 ひろがる結社
   愛国社の再興/筑前共愛会/蚕糸業と結社──群馬/村と結社──越前/都市知識人の結社──交詢社/演説会と新聞の結社──嚶鳴社/演説会/撃剣会/ 「参加=解放」型幻想──愛国交親社/新しい社会の模索
  二 国会開設運動から私立国会へ
   国会開設請願をめぐる対立/国会期成同盟第一回大会/集会条例/国会開設願望書の受付拒否/ 「私立国会」か請願か/二つの対立軸/政党結成をめぐる対立/政党結成へ/私擬憲法/植木枝盛の憲法案/大日本帝国憲法との相違点/宙に浮く私立国会と私擬憲法
 第四章 与えられた舞台
  一 転機としての明治一四年
   明治一四年の政変/政府内の憲法構想/開拓使官有物払下げ問題/自由党の結成
  二 府県会という舞台
   地方三新法/土佐州会/立憲改進党と府県会
  三 福島事件
   福島事件とは/県会の開会/議案毎号否決/会津三方道路/喜多方事件/福島自由党の動向/事件の構図
  四 迷走する自由党
   板垣洋行問題/偽党撲滅
 第五章 暴力のゆくえ
  一 激化事件
   武装蜂起に向かう民権家たち/秋田事件/ 「参加=解放」型幻想と私立国会論の共鳴/急進的活動家たちの登場/加波山事件/民権家と博徒
  二 自由党の解党
   一〇万円募金計画/ 「武」を否定できない党指導部/解党へ
  三 秩父事件
   発端/蜂起/鎮圧/負債農民騒擾としての秩父事件/ 「天朝様」への敵対
 終 章 自由民権運動の終焉
   自分たちの手で/朝鮮へ/星亨/憲法を待ちつづけて
   おわりに
   文献解題