ちくま学芸文庫<br> 龍樹の仏教 ──十住毘婆沙論

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ちくま学芸文庫
龍樹の仏教 ──十住毘婆沙論

  • 著者名:細川巌【著】
  • 価格 ¥1,397(本体¥1,270)
  • 筑摩書房(2016/12発売)
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  • ポイント 360pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480094087

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内容説明

『中観論』で名高い龍樹が自らの求道過程を綴った『十住毘婆沙論』。第二の釈迦と讃えられながら、自の力で悟りの境地に達することは、人間には不可能だと判断した龍樹は、阿弥陀の名を呼べば救われるという、誰もが実践可能な道=「易行道(いぎょうどう)」を発見する。『中観論』が学問的に仏教と向き合う書であるのに対し、『十住毘婆沙論』は、自らが見つけた易行道に、多くの迷える衆生を導きたいという、慈悲の心に彩られている。多くの浄土思想家たちに影響を与え、法然・親鸞がその教学の根拠とした究極の救いの書を、わかりやすい現代語訳と注釈で読む。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

鹿野苑

6
 時間を掛けて丁寧に読んだ。  どうしても親鸞聖人視点で易行品のところは読まれている気がしたのだが、それでも著者本人は、そういった真宗的視点を排除して読んでいると仰っているのでそうかあ…と。  『十住毘婆沙論』を純粋に読んでの解説ではないように自分は感じているが、真宗の仏教としては深く心に迫るところが多く、そこはすごくいい。  難行(道ではない)の先に易行があると最初書いてあったのだが、難行の先のなんともならない崖にぶち当たることで易行道があるというような表現が後にあり、そっちの方がしっくりくるなあと。 2024/05/26

roughfractus02

2
『中論』を論理学として読むと西洋的に惹きつける。十住毘婆沙論を読むのはそう思う時だ。一方、その散文部分が今も龍樹作か疑問視されるのも確かである。それでも宗教書として読むなら、さらにそれが「凡夫」に語る実践書であるのなら、十住毘婆沙論を読む価値は「凡夫」を通すことにあるといえる。人間における悟りの不可能性をその論理によって見出した者が、阿弥陀の名を呼ぶという行為にシフトする時、論理外の実践空間が開かれるからだ。著者は十住毘婆沙論を精読した親鸞を通して、書かれたものを意味から行為へシフトする局面を読者に示す。2017/02/17

ところてん

1
龍樹の『十住毘婆沙論』の解説書です。龍樹の哲学の側面である『中論』ではなく、実践の側面についての『十住毘婆沙論』を紐解き、我々が不退転に至るための方法論が明らかになります。2016/07/31

舟江

1
大乗仏教中間派の基礎を作った人、逆に言うと仏教を机上の空論へ向かわせた極重悪人である。そしてこの本は、文芸文庫であるが歯が立たなかった。私の頭の悪さは悪いが、本の企画はもっと悪いと思った。学問は哲学であって宗教ではない。2016/03/02

K

0
『十地経』の論釈である龍樹の『十住毘婆沙論』を、『十地経論』との違いを交えながら非常に分かりやすく論じていて面白かった。「毘婆沙」の名の意味の通り、自力では難解で歯が立たず、また愚かで欲に負けてしまう庶民大衆に向け、差別なく菩薩になり得る法を説いている点にありがたみがあり、その親切心は『往生要集』に通じている。この本自体が龍樹の思想のみに留まらず、様々な仏語の意味を知るのにかなり役立つため、現代の私たちでも分かるよう救いの手を差し伸べるような文体は、まさに大乗仏教の説く「自利利他」の実践のように読めた。2025/03/08

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