内容説明
独身なのに、14歳から6歳までの孤児9人を同居させているかわり者、江戸町奉行所の町方同心、大和川喜八郎・32歳。めっぽう腕は立つが、情には弱い。同僚の妻をはじめ美女が次々失踪する謎を追う「南蛮船」。巾着切が浪人者からすりとった小判には秘密があり……「埋蔵金十万両」。ほか2編の連作短編を収録。喜八郎を居候の子どもたちが助け、事件解決に大活躍する痛快大江戸人情捕物帳!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
40
大和川喜八郎は32歳の独身ながら、9人の孤児の面倒をみている江戸町奉行所の隠密廻り同心。とはいえ中編4話の捕物帳は、武田家の小判に端を発する「埋蔵金十万両」や、大名家の「お家騒動」など町奉行所の支配を越えた事件に伝奇的活劇もあって、久しぶりに柴錬節を堪能しました。ちなみに解説は木内昇さんで、さすが読み方深い柴錬論、興味深く読みました。2022/03/16
ちゃいろ子
30
読む前の勝手な想像では人情もの的な?だったが全然違っていて想像以上に面白い1冊だった。 隠密廻りの大和川喜八郎がめっちゃくちゃかっこいいのだ。そして喜八郎に養われている9人の孤児たちも良い味出していて。 喜八郎と子どもたちの関係は全くベタベタしてない。子どもたちはただひたすら尊敬の目で彼を見ていて「旦那様」と呼ぶ。 そこも良いのだ。 貧乏暮らしの同心が9人の孤児たちを食べさせる?「義理人情と心意気の尊重される江戸の民から食べきれないほどの品が贈られ、衣服なども小綺麗なものが」そこは人情(笑)面白かった! 2025/08/24
Kira
19
何度目かの再読。隠密廻り同心大和川喜八郎が格好よくて、喜八郎の家に居候している孤児の少年たち九人がけなげで、何度読んでもほっこりする。柴錬の作品の中で一番気に入っているが、わずか四話しかないというのが残念。2023/01/05
しましまこ
12
独身32才、6才から14才までの子供達と同居してる無茶苦茶強い町方同心の短編4編。思ったより子供の活躍が少なかった。2014/09/21
Kira
9
孤児の少年たち九人を居候させている隠密廻り同心大和川喜八郎と、少年たちの活躍を描いた短編集。四話収録。絶版になっている講談社文庫版を二度ほど読んで、なおも気に入っているので、この集英社文庫版を買った。剣の達人で三十二歳の大和川喜八郎と少年たちの絆の深さに、読むたびに魅せられる。喜八郎がとにかく格好よくて、 喜八郎を慕う少年たちの暮らしぶりと心意気がさわやかで、何度読んでも幸せな気分になれる。文字通りの愛読書。 2020/12/20
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