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内容説明
ライプニッツの主著『形而上学叙説』と、その議論をめぐってアルノーの疑問や反対意見に応答した往復書簡を新訳・併載する。ライプニッツ哲学の核心が本人の解説によって明示される一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
34
23
なんでも知ってる才気活発ライプニッツ先生にタジタジとなっている書簡の相手は、〈大〉アルノーとして知られるこれまた凄い人。そのアルノーのツッコミが素晴らしく常識的で、ぼくらがいま読んで奇妙に感じるポイントを的確に突いてるようにも見えて、確かに「叙説」と「書簡」はセットで読むべきものだ。それから、形而上学的な話題からは微妙にズレてるライプニッツのちょっとした自慢もまたケタ外れ。「ぼくが見つけた新しい接線の求め方、凄いよ。知りたい?」という感じで(ただし興味をもってはもらえなかったようだ)。2017/04/02
Z
9
認識論、世界観が近代的でないので読みづらい。デカルト、スピノザなど神が思考の積極的な概念であった時代の思考でありすべての存在者が神との関係において規定される。神から存在への作用を実体形相(のちのモナドが担う。それは(神の)形相を質料が具体化したものとされる(よって質料の単位たるアトムとは異なる)。カエサルの定義はカエサルがしたすべてのことであり、当然それを見渡す神の定義である。ここで、ある石の定義に「カエサルに踏まれること」である場合があるように、緒存在は相互に規定しあいつつ、神の計画を表現する。ここで神2018/03/09
またの名
7
「聡明な閣下なら私の新思想をご理解なさるはず」「こんな妄想は不快です。以上」「えっ待って待って」と出だしから強烈。ライプニッツの考える個体の最小単位には外部との連絡口が無いため、個体に生じる事柄はすべて、外部からやって来ることなく始めから内部に含まれてた諸要素の自己展開。球や「私」の一般的概念には個別のこの個体の説明は含まれず、主語になる各個体はその個体を記述するあらゆる述語を含み、無数の可能世界から選ばれた述語のみが現実世界に発生。唯一のこの現実を弁護するはずが、別の可能性を思考する道を意図に反し開く。2020/06/24
Amano Ryota
3
「各人の個体概念はその人物にいつか起こることを一挙に含む」。神の自由意志と、個体概念が含む必然性の問題は、書簡でも論争の的となっているが、僕の手には余るので、特に何か述べることはできない。『形而上学叙説』の中でも重要だと思われる概念だけど、まだ理解はできないようだ。書簡の中で「ここでいわれる神とは、それぞれの結果が固有の観点とその能力に応じてつねに表現すべき、共通の原因なのです。」と述べられているので、独我論が問題にしている、世界の開きとしての私、と関係があるのかもしれないが。『モナドロジー』は今度読む。2018/04/09
ほーりー
1
デカルト派のアルノーとライプニッツの往復書簡。この10年にわたる書簡のやりとりから「形而上学叙説」が生成した過程を読み取れるか。論点は神の自由意志。「各人の個体概念はその人物にいつかおこることを一挙に含んでいる」かどうかについて「(アルノー)氏は、神をその時々の状況次第で決定を下す人間のように考えていることになります。しかし神は永遠において万物を予見し統治するのですから、宇宙の系列およびそのむすぶつきのいっさいを、最初の一瞥でえらびとりました。」という意見の対立を掘り下げる。要再読。訳者の若さにもびっくり2015/08/23
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