文春文庫<br> ターミナルタウン

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文春文庫
ターミナルタウン

  • 著者名:三崎亜記
  • 価格 ¥1,018(本体¥926)
  • 文藝春秋(2016/11発売)
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  • ISBN:9784167907112

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内容説明

静原町はターミナルタウンとして鉄道と共に発展してきたが、乗り換え路線の廃止により、ほぼ全ての列車がこの駅を通過するようになってしまった。鉄道と共に衰退しつつあった町にある時再興の兆しが現れる。見えないが「ある」タワー、不思議な「隧道」の存在――誰も見たことのない「町興し」がいま始まる。解説・伊藤氏貴

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

68
利用者がほぼいない駅。静かに滅びていくように見えたこの地域に、思わぬところから再興の兆しが訪れる。静かな皮肉、あきらめ、不思議な社会の仕組みと、これぞ三崎ワールド。ファンタジーのようだが、それを超えたリアリティーもある。シュールだけれど、地に足がついている。普遍性のある、風刺小説。2016/10/16

優希

53
ターミナルタウンとして鉄道と共に発展してきた町が鉄道と共に衰退しつつある町。誰も見たことのない町おこしが始まるのに興味を持ちました。町おこしものと捉えられる作品だと思います。2021/03/26

kei@名古屋

36
地方に住む方は頭に思い浮かぶ駅があるのではないでしょうか?駅の反対側に行くのにすごい時間がかかる場所というのは、権利を主張するが故に分断。。。個人的には静岡県辺りを思い浮かべてこの本を読みました。鉄道原理主義者とか、某大井川●道あたりのSLの撮り鉄を思い浮かべてみたり。なんだろうファンタジーなのに、リアルを感じさせる。それが三崎ワールドの面白さでしょうかね。。。三崎さんまた読んでしまうのだろうなぁ。2017/01/05

rio

34
鉄道と共に生きる町静原町は衰退の一途を辿る。存在しないタワーや消失した列車等不思議が溢れる町の不思議な物語。現実とファンタジーが入り雑じっていてはじめはよくわからない話かと思いましたが、読み進めるうちに世界観がわかってきて小さな町で起こる壮大な物語に惹かれました。章ごとに主人公が変わり様々な視点から町を俯瞰できるので、町の表と裏を見れる構成が面白かったです。現実と空想が自然と溶け込んでいて、もの哀しい空虚感とのコラボが良い雰囲気を醸し出していました。2016/10/26

fermata

27
大好きな三崎作品を読了しました。今回は乗換駅として発達した町の栄光と衰退をテーマにした作品でした。短編集で登場した「象さんすべり台」や消失した列車「451列車」などが出てきて面白かったです。今回も三崎ワールド全開の作品で、「隧道」や「影無き者」、「存在しないタワー」などありそうでないぎりぎりな感じがクセになります。三崎さんの作品は目には見えない人の想いとか存在しないものを確かに存在するかのように描いていて好きです。割とはっきりした終わり方なのでおすすめです。短編『鼓笛隊の襲来』を読んでから読むべしです。2019/06/08

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