内容説明
政治家、観光業者、新興宗教――温泉街の利権を貪る寄生虫を見つけ出せ。
組に莫大な借金を負わせた経済やくざの高見。
身を隠すことになった地方の温泉街・大池市で再会したのは、大阪から単独捜査に来ていた珍妙な刑事、月岡だった。
組織から嫌われた似たもの同士の二人は、さらに、同じ女に惚れてしまう。
その女を発端に、大池市の政治家、観光業者までもが関係する巨大新興宗教「大山教」の跡目争いに巻き込まれ――。
やくざと警察、はぐれ者同士が巨大新興宗教の闇に挑む、サスペンス巨編!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Syo
26
これも既読だろうけど さすが大沢在昌2023/02/23
りちゃ
14
地方の温泉街で起きている、新興宗教の跡目争い。誰が黒幕か?真の目的は?東京の極道・高見と大阪の刑事・月岡。様々な駆け引きと、この二人のやり取りが見どころ。悪人と善人がはっきりしている。マコは残念…。2017/06/27
魔魔男爵
9
おもろい関西弁使うキャラが漫才やりながらアクションするコメディミステリの決定版。馬鹿が馬鹿やっても白けるが、頭の良さも細かく演出されているので、白けずに楽しめます。伊坂幸太郎とか黒川一博にも、おもろい関西弁キャラの「おかしな二人」ものがあるが、私は大沢のこれが最高の二人組であると思う。2017/05/28
まこやん
8
次ぎはどうなるんだろうとどんどんページを進めてしまった。ストーリーの展開が速く何度もどんでん返しがある。高見、月岡、酒川とその道では一流の奴らが仕掛けるアクションは楽しめた。マコが殺されていたのは残念だった。高見と亜由子はこの先結ばれるのだろうか?そもそも組みへの落とし前は?気になることはいくつもある。シリーズ化は難しいな、これは。ジャンジャン。2017/02/23
sadapon
7
組に多額の負債を作って地方に逃避したインテリやくざ高見と一風変わった大阪の刑事の月岡はとある温泉町で偶然再会する。休暇のつもりで訪れた高見であったが新興宗教教祖の元妻の美女に惚れてしまい、月岡ともに彼女を巡るトラブルを助ける事となる。やがて温泉町と新興宗教に渦巻く陰謀が次々と明らかとなり、死と隣り合わせの緊迫した事態へと発展していく。 やっぱり大沢氏の作品は好きです。700ページ越の長編作ですが時間を忘れて読みました。黒幕の正体は意外な人物で楽しめました。それと月岡刑事のキャラは良かったです。2021/10/25