内容説明
広告代理店の仕事に嫌気が差し、下町の居酒屋に飛び込んだペギー。持ち前の明るさを発揮し、寂れた店を徐々に盛り立てていく。そんな折、ペギーにTVの出演依頼が舞い込んできて……親子の絆を爽やかに描く
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
106
居酒屋『休』を切り盛りするペギーはハワイ育ちのハーフ。広告代理店の東京支社要員として採用されたペギーだったが、会社の実態にウンザリしていた時に『休』と出会い、店で働くことに。◆芯が強く気風のいい若い女性として描かれるペギーだが、作り出す料理の規範は母親との思い出。仕事帰りの人がホっと息をつける場所が居酒屋というコンセプトも私好みだ。居酒屋対決での料理は奇想天外だが作ってみると意外と美味しいのかも。母と祖父母の和解や、道久と勇一郎との間で揺れるペギーの恋の行方も描かれる。道久も勇一郎も良い男なんだよなぁ。2021/06/21
おしゃべりメガネ
96
あの喜多嶋先生がまさかまさかの居酒屋小説を?!と気になり手にとりましたが、さすがの喜多嶋先生、めっちゃ惹き付けられてしまいました。主人公「ペギー」はハーフで、とある大手の広告代理店で働いてましたが、上層部の方針とあわなくなり、やむなく退職へと。これから先どうしようかと思い悩んでいた矢先にぶらりと何気なく入った居酒屋『休』で運命の転機が訪れます。あれよあれよと居酒屋の店主になった「ペギー」は周りの支えを受けながらもなんとか店を繁盛させていきます。そんな彼女には親子にまつわるちょっとした悩みがありますが。2024/05/19
佐々陽太朗(K.Tsubota)
85
初・喜多嶋隆である。昨年暮れはしばらく居酒屋通いを封印していたこともあり「居酒屋恋し」の気分だったこと、正月疲れでなにか軽いものを読みたかったことがあり手に取った小説。あとがきに著者・喜多嶋氏が書いていらっしゃるとおり「誠実の頑張った人間が必ず幸せになれる」という作風を画に描いたような展開。心あたたまる物語として素直に愉しんだ。 2017/01/06
紫綺
72
読友さんに戴きました♪まさしく私にピッタリの、お酒の絡むほのぼの本。喜多嶋さん初読み。金髪ハーフレディと居酒屋、奇抜な取り合わせで楽しかった♪2018/07/06
ジュール リブレ
55
千駄木にある小さな居酒屋に住み着いたペギー。ハワイ育ちのミックスで金髪なのに江戸っ子並みのキップの良さ。鎌倉の祖父母やプロサーファーを目指した母譲りの和洋折衷の酒肴が心地よく杯を重ねてしまうな。2020/03/10