角川ソフィア文庫<br> ことばの歳時記

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角川ソフィア文庫
ことばの歳時記

  • 著者名:山本健吉【著者】
  • 価格 ¥774(本体¥704)
  • KADOKAWA(2016/11発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784044002176

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内容説明

季節のことばとは、私たちの住むこの風土を認識することば。たとえば「春一番」「青葉潮」「やませ」――季節感だけではなく、喜怒哀楽に満ちた生活の知恵をも感じさせる。古来より世々の歌よみたちが思想や想像力をこめて育んできたそれらの「季の詞(ことば)」を、歳時記編纂の第一人者が名句や名歌とともに鑑賞。生活習慣や気候が変化する現代においてなお、感じることのできる懐かしさや美しさが隅々まで息づいている。
解説・宇多喜代子

(目次)
【春】
春 その一/春 その二/立春/春めく/水温む/春一番/フェーン/東風/霞/末黒の薄/若草/たんぽぽ/黄色い花/夜の梅/椿/桜鯛/魚鳥の季節/春暁・春昼/日永/麗か・長閑/春の蝶/蛙のめかり時/囀/雨の名風の名/花曇/花 その一/花 その二/花 その三/春の暮/三月尽
【夏】
新緑/深山霧島/山時鳥 その一/山時鳥 その二/青葉潮/筍流し/卯の花腐し/雨の文学/薫風/あいの風/やませ/南風/雲の峰/風知草/落し文/麦秋/万緑/底幽霊/泳ぎ/河童/鵜飼/涼し/花火/真夏日/赤富士/夜の秋
【秋】
踊/月/雁/秋がわき/野分/青北風/虫/虫のいろいろ/ごりと鰍/鶉/鵙の草ぐき/うらなり/蔓たぐり/物のあはれ/身に入む/馬・鹿 その他/鹿・猪/猿の親子/高西風/紅葉/秋の暮
【冬(附・新年)】
時雨/狸と貉/虎落笛/冬籠/息白し/雪/味の讃歌/討入りの日/去年今年/初春/雑煮/富士への讃歌/探梅/厄払い
 歳時記について
 解説『ことばの歳時記』のこと 宇多喜代子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mim42

4
俳句俳諧和歌短歌に無知な私でも(だからこそ)簡単に味わえる一冊。勿論一頁に一箇所以上は要辞書引き(まぁGoogleだが)。当初は通勤のお供だったので毎日が発見と検索の読書体験だった。今や蟄居なれば一気読みが止まらず、読み終わるのが惜しい。通奏構図は、庶民=俳諧>貴族=和歌。机上で弄ばれる言葉よりも生き死にを賭けた生活の知恵的由来を持つ言語が尊ばれる。別の見方としては、良くも悪くも「科学性に美意識が優先」する国。人はそれを対置したがる。なぜか?簡単に多くの人の心を掴むことができるからだ。2020/04/19

わらのいぬ

3
予想外に民俗学要素が強い。いや、人のつながりとか考えると当たり前なのかもしれないが。2022/06/11

iwtn_

3
俳句に興味がわいたので歳時記を買おうとしたら、普通の歳時記と間違えて購入。雰囲気を掴むのには良かったかもしれない。筆者の昭和の30年代から50年代までの季語に関わる短文が四季に分類されてまとめられている。俳句は音にしないと楽しめないので、思ったよりも読むのに時間がかかった。しかし日本もだいぶ亜熱帯な気候になったなあと最近の天候の様子を見て思うなどした。2020/03/14

月音

2
詩歌を愛読しながら、本書を読むまで「季語=俳句に使うもの」という思い込みがあった。本書では俳句のみにこだわらず、短歌・川柳・民謡など広く詩歌に詠まれ、日常語でもあった「季節の言葉」の意味と、日本人の自然と言葉に対する美意識を読み取り、名歌を鑑賞する。自然科学、民俗学の視点からの解説が面白い。船幽霊が科学で解明されてたとは!数多くある風や雨の名が、漁業・船舶関係・農業に従事する者にとっては不漁・海難事故・凶作への注意を促すものであり、実感を伴わない創作と言葉が「命綱」となる現場との隔たりを考えさせられた。2023/09/02

skr-shower

2
歳時記を理解すると季節の移り替わりに敏感になれるかな。だんだん赤道寄りに効こうが変化していくと、着物の更衣のように切り替えが難しくなるんだろう。今年の夏も平年並みをお願いしたい。2021/05/02

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