内容説明
唐十郎、中上健次、田中小実昌、佐木隆三が飲み、藤圭子が歌い上げた街。伝説の文壇バー「まえだ」「ナルシス」「ノア・ノア」……。戦後の闇市「新宿マーケット」を発祥とし、高度成長、バブル、バブル崩壊と、戦後の激動期を乗り越えた新宿ゴールデン街は今なお人々を惹きつけるものがある。この街を内側から眺め続けた、スナック「ナベサン」店主・渡辺英綱による名ルポルタージュ復刊!
目次
はじめに
第一章 「新宿」のエネルギー
第二章 ゴールデン街のできるまで
第三章 ゴールデン街の内側で
第四章 女の世間
第五章 新宿放浪──女たちの子守唄
第六章 呑み屋の文化
第七章 歌謡曲からみた新宿
おわりに
付録1
付録2
新書判へのあとがき
参考文献一覧
参考資料 ゴールデン街店舗リスト
解説 渡辺ナオ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
12
たまに利用するぐらいでは知ることができない歴史と人間模様が詰まった街。2022/06/12
鵐窟庵
4
ゴールデン街を生きる人々の民族誌。当時の生々しい生活や商売が描かれている。思えばその土壌は内藤新宿の宿街や十二社の遊興地から来ており、それが戦後同じように歌舞伎町や二丁目などの街区を作った。ゴールデン街の昭和の熱気は今は外国人観光客を呼び込んでいるが、そもそも戦後の東京で諸事情によって暮らしていた外国人たちの記憶とどう交錯するか興味がある。そのまま本土へ帰っていった者からいつの間にか土着していった者、ついぞ途絶えていった者まで多数、そしてそれは多くのゴールデン街を彷徨う現代人にも重なる望郷の念なのだろう。2020/10/10
Kazuo Ebihara
4
本書が、晶文社から単行本で刊行されたのは1986年。 その後、絶版となったものの、2002年に新書版で復刊し、2016年に文庫版で三たび蘇りました。 ゴールデン街は地上げ屋が跋扈し、空き店舗が増え、再開発の噂が絶えない時期を脱し、今では欧米人が集う観光名所になっています。 新宿東口全域の江戸時代から歴史的変遷。昭和初期からの文学、演劇、思想、社会風俗、この街に集う人々の変化について詳しく論考されています。資料的価値も高い労作です。 著者は、「ナベサン」のマスターで、2003年に逝去されました。合掌。 2017/12/09
uchi
3
どんな歴史があったのか知りたかったので、大変勉強になりました。2021/07/11
mutuki
3
新宿2丁目が芥川龍之介の実父がやっていた牧場だったことに驚いた。2018/06/07
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