富士見ファンタジア文庫 この旅の果ては、約束と救済と嘘の場所

著者名：日暮晶【著者】/赤井てら【イラスト】

KADOKAWA（2016/12発売）

• ISBN：9784040720913

内容説明

不可思議な現象「逆理」が各地で発生する世界。元盗賊のグレイヴは記憶喪失の少女・ミステルと故郷を探す旅をしていた。そんな中、逆理の蒐集を切望する魔術師・ディアが現れ――奇妙な３人の世界を救う旅が始まる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[磁石]

タイトルが盛大で直球なネタバレ。ある日突然、世界はこむら返りを起こしてしまった、法則は逆巻き「異常」現象に見舞われた。貴族も神様すらも奴隷に堕ちた。そんな世界を治す旅路。ただ、そんな世界だから生きられる者がある、見れなかった風景がある。「正しい」とは一体何のか、何がソレを保証していたのか……。言い負かされるだけでない男主人公というのは、珍しく少々痛快でもあるが、ゆえにありえないとも思えてしまう。私が卑屈過ぎるのか、それともコレも逆理の責か。

2017/03/06

[ツバサ]

世界中で「逆理」という物理法則や魔術の法則を無視して起こる不可思議な世界で、元盗賊のグレイヴと記憶喪失のミステルと魔術師のディアの3人が各地を巡り「逆理」を蒐集していく物語。1巻だから説明多めだけど、キャラの個性を分かりやすく書いててキャラを把握しやすかった。世界観や設定も難し過ぎず、簡単過ぎずでちょうど良いさじ加減でした。そして、タイトルの約束と救済と嘘がこの作品の鍵となってきますね。この先、3人がどういう旅をしていくのか楽しみで仕方ないです。あと、アイロスにはこれから出てきてほしいって思います。

2016/11/19

[T]

《逆理の天変地異》によって世界の理が崩壊し、混乱に満ちた世界。元盗賊の少年・グレイブと記憶喪失少女・ミステルは、旅先で魔術師・ディアと出会い、《逆理》に深くかかわっていくことになり・・・。ワンダリング・バトルファンタジー開幕。作中で登場する《逆理》によるありえない現象は勿論、グレイブとミステル、ディアの会話劇や 各人の事情など全体的に面白く、各人の目的の果てにどのような結末が訪れるのか気になりますが、2巻はもう出ないんだろうか。

2020/11/14

[HANA]

世の中の理が逆になってしまった世界でその理を正すために主人公と2人のヒロインが旅をしていく話。設定がよくキャラクターも良かった。主人公がどれだけの能力を持っているのか気になるところ。まだ続きそうな感じではあるので今後どう展開していくのか楽しみ。

2016/12/16

[サキイカスルメ]

兄妹のような関係というのが本当に自分は好きなんだな、と再確認。元盗賊のグレイヴが記憶喪失少女ミステルの故郷探し旅をしていたら、魔術師ディアと出会い逆理解決もすることになるお話。逆理というのは、おかしな気候や不思議な現象などのことのようですね。面白かったです。旅もの好きなんだよなぁ。そしてミステルに対しての、グレイヴの過保護っぷりが素晴らしくって。天真爛漫なミステルも可愛かったです。ヒロインとしてはディアですね。なかなか素直になれないけれど、優しさと真っ直ぐな心を持つ女の子でよかったです。

2016/11/29