マイナビ出版ファン文庫<br> サムウェア・ノットヒア ~ここではない何処かへ~

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マイナビ出版ファン文庫
サムウェア・ノットヒア ~ここではない何処かへ~

  • 著者名:小野崎まち【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • マイナビ出版(2016/11発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784839960599

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内容説明

失われないものなんて、この世界には何ひとつない―。 心の奥から涙が零れる、かけがえのない喪失の物語。

失われないものなんて、この世界には何ひとつない―。
美術教師・栄一郎は自身の個展にひとつだけ自身のではない絵を持ち込んでいた。『ここではない何処かへ(サムウェア・ノットヒア)』というそれは、圧倒的な存在感を放ち、見る者に痛烈に何かを問いかけてくる―。高校時代、栄一郎は幼馴染みの零子と美術同好会に所属していた。零子は没頭して絵を描き、天才的な才能を持つが、あることをきっかけに心を壊していき…。読めば3回涙する、心の奥から涙が零れる、かけがえのない喪失の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はつばあば

51
芸術家の感性と言うものを爪の先程も持たぬ私には、高校生でありながらもがき苦しみながら描く絵と言うものが悩ましい。幼い頃憧れていたお隣のお姉さんの死をきっかけに、忘れ去られるという恐怖から、生き辛さにもがき苦しむ少女とその少女の隣に寄り添う不器用ではあるが光に満ちた少年との絵画の世界。この本に登場する海外の画家の絵もいい味を出していました。ただ・・もう若くない私が読ませてもらうには出会いが遅過ぎました。2019/02/12

Mitsuru Umeda

7
表紙を見て、もっと軽ぅ~い軽ぅ~いライトな恋愛小説を想像していた。 読んでいて最初はなかなか感情移入できなかった。 主人公はべらんめえ口調だし、ヒロインは眼鏡じゃないし不潔だし。 でも次第に物語に呑み込まれて最後にはドップリと浸かってしまった。 べらんめえ口調も気にならない程に。 生きるのが苦手な少女と不器用な少年が、もがき苦しむ物語。 読み終わったとき、心にポッカリと穴が開いた感じ まさに「喪失感」 かなりの感動作、素晴らしい本だった。 ただ、この本の唯一の失敗は表紙の軽すぎるイラスト・・・ 2017/12/10

yamakujira

5
ともに絵を描くことが好きな幼なじみの高校生男女、栄一郎は傲岸なほど生意気で、零子は内気で他人と関われない。あるきっかけで、絵を描くことで自分を保っていた零子の心が壊れていき、距離感をつかめない栄一郎は彼女を救おうと絵筆を握る。絵画に興味も知識もないから作中の描写が理解しにくいことを別にしても、ふたりの人物造形が極端すぎて白けた気持ちがぬぐえない。苦悩する少女の葛藤も、少年のひとりよがりの言動も、ゆがんだ共依存に見えて嫌悪感をいだいてしまった。ふつう子供に零子なんて名前はつけないよねぇ。 (★★★☆☆)2018/04/18

チェス

4
ちょっと私にはよく分からなかった。2020/09/30

たまき

4
いつの間にか話に引き込まれていました。この人の書く表紙が好きで手に取った本。内容もとても好きなものでした。お互いに好きで、想い合っていて、離れたくない。けど、それと同じぐらい、一緒にいることが辛くて苦しくて離れたい。そんな2人の何とも言い難い複雑な関係に惹かれました。私は、過去を乗り越えられる人間か、それとも乗り越えられず蓄積されていく人間か。2016/11/15

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