内容説明
大統領選後のアメリカはどうなるか? イギリス離脱後のEUのゆくえは? プーチンのユーラシア主義の本質とは? 英米からロシア、中東から中国まで。新旧政治家の比較考察から、各国に特有の論理を読み解く歴史的アプローチ。地理をふまえて各国の戦略に迫るアプローチ。双方の合わせ技で国際情勢の本質を一気に把握する。「分析家・佐藤優」の集大成!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
45
暴言、妄言にみえるトランプの発言の背景に、自他国相互の不干渉を謳うモンロー主義により再び国家機能を強化し、新自由主義により拡大した格差を解消する狙いがあると本書にて指摘する著者。実際、トランプはプア・ホワイトを中心とした貧困層の心を掴む。そして著者は 、トランプ大統領誕生を的中させた数少ない一人となる。2020/05/18
sayan
34
移動中に読み終える。印象に残ったのは国際情勢を規定する二つの不変要素「歴史(過去に生じた出来事)」と「地理」、それは、表面的な情勢がどう働いたとしても変動しない「変質」を把握すること、p.92 EU最大の目的は「ナショナリズム」の抑制。その核をなす「コルプス・クリスティアヌム」は3つの価値観よって結び付けられている文化の総合体→文化と文明は異なる。文明はコピーできるが、文化には制約性がある。だから同じ文化的価値観を共有する者は包摂し、そうでない者には閉ざす。p.138「人権」の反対語は「神権」。2017/06/02
かまど
33
『国際情勢をよむために』 日に日に混迷の度合いを増していく国際情勢。 日本も例外なく、大国による政治的な影響に晒されています。 国際情勢は決して私たちの生活に無関係ではありません。 10年後、20年後、日本はどのようになっているのか。 あるいは、どのようになっていなければならないのかを考えることは、私たち一人ひとりにとっても大変重要なものなのです。 (つづく)2017/01/15
kawa
28
佐藤氏の世界情勢に関する数々の著作を、改めて地政面と歴史から照射しなおす的一作。読み応え有りで、私的には復習タイムと言うところで有り難い。情勢を読み解く知力に加えて、「人間力」-論理の外にある感情を理解し、他人の気持ちなって考えることができるーが要請されるとのまとめが印象的。2022/04/22
fseigojp
26
やっぱり買っちゃう佐藤本 ああ洗脳される快感2016/12/21