内容説明
流れ星を見つけたとき、あ、できたかもと思った。初めての妊娠。でも、「私、うれしくないかもしれない」。お腹の生命も大事だけど、生活って簡単に変えられないよ。ひとり驚喜する夫さんちゃんを尻目に、頼りなくも愛おしい妊婦マキの奮闘が始まる。目指すは、天才ロック・ギタリストの誕生日と同じ出産予定日! 笑えて、泣けるマタニティ小説。著者描き下ろしイラスト多数収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
274
4月X日(性交した日)から、妊娠したことがわかった6月10日を経て、1月9日の予定日(ジミー・ペイジの誕生日)も過ぎて、1月11日に生まれる寸前までを日記体で綴ったマタニティ小説。この間を主人公は、ずっと妊婦として過ごすのだが、小説は彼女の心理の動きを克明に描いてゆく。角田光代さんは妊娠の経験も出産の経験もないはずなのだが、それにしては十分にリアル(だと思う)。もちろん、作家の想像力の無せる技である。経験しないことだって書けるのだ。SFはもちろんのこと、日常を描いた作品であっても、それは作家の体験⇒ 2026/09/27
おしゃべりメガネ
237
角田さんの作品をそんなに多数読んでいるワケではありませんが、本作が一番好きな作品になりました。妊婦の主人公「マキ」と夫「さんちゃん」夫婦の出産までのマタニティ小説です。自分は夫側なので、改めて‘妊婦’さんの心境や大変さが伝わりました。「マキ」のちょっとやさぐれたキャラがホントにコミカルで、それを支えているのか変に刺激(逆なで?)しているのかなんともビミョーな「さんちゃん」も輪をかけてオカシかったです。時が経つにつれ、だんだんと‘親’になっていく二人の心理的な成長描写も頼もしく、温かいキモチになれました。2016/07/16
さてさて
175
マタニティ小説というのはゴールがはっきりしています。ある意味結末が最初からわかった物語です。でも、命の誕生へと向かう日々、母親が母親になっていくそんな日々の中で、悩み苦しみながら一人の母親となるべく成長していく『私』の生き様は、そんな最初から分かった結末の一点を超える感動を与えてくれました。心揺さぶられる物語には、男だから、女だからといった事など関係なく、そこにあるのは人の中に潜在する普遍的な感情が直接刺激されて自然に沸き起こってくる思いです!出産へと至る日々には確かにドラマがある、そう感じた作品でした。2021/05/14
ゴンゾウ@新潮部
106
子供を産むこと。母親になること。がとても大変で尊いことだと思う。心の準備もなく突然、生命を授かってしまったマキ。彼女が妊娠を受け入れ徐々に母親になっていく様子が微笑ましい。出産出来ないが女性の強さ、たくましさを感じた。2017/03/16
ひろちゃん
106
今年最後の読書。妊娠した女性を描いた物語。実際妊娠した女性の日記を読んでいるようで、お腹に子供がいるってこんな感じなのかなあ?と思った。家族や子供や夢やさまざまなことに向かっていく過程が面白かった。2015/12/31




