内容説明
主観や慣習を排した視点に立てば最適な人材を確保でき、企業イメージのアップにもつながる。コミュニケーション能力は重視するな。人は見た目じゃない。“お祈りメール”は送らない――。面接の常識を疑い、採用と育成のつながりを重視すると、まったく新しい地平が見えてくる。「採用」を科学的な手法で再考した新しい学問の誕生!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
68
「ユニークな」採用に対するバッシングや表面的な賞賛に対する考察は面白い。2017/11/01
けんとまん1007
36
富山大学地域連携戦略室の取り組みで、服部先生の講義を2時間受け、このあとも2時間ある。感ずることが多く、読んでみた。巷にあるのは、採用に関するハウツー本ばかりの中で、経営・マーケテイングの視点からの切り口で、理論的な面からも納得することが多い。多面的な取り組みを、並行してやっていくこおtが必要。但し、やみくもにするのではなく、分析すること、先の見通しを持つことが基本。いろんなヒントがあり、さっそく、いくつかのアイデアが浮かんできている。2018/10/02
飯田健雄
35
著者は「採用」のアカデミックな専門家であるが、その専門性に敬服するが、一括採用を前提にした論旨になっている。この採用という領域は、なんか、アメリカを中心にする文献は、比較対象にならないような気がするし、約100年後、日本の人口が5000万人にダウン(予想)される時、ほとんど、すべてが、入社式などおこなわれず、ほとんど中途採用になるかもしれないし、日本人の社内の採用比率も多くても3分の2くらいになってしまうのな、という素朴な疑問がでました。2016/12/25
Miyoshi Hirotaka
34
経験と勘で行われていた生産現場に経営学の父といわれたテイラーが科学のメスを入れてから百年以上が経過した。ところが、採用に関しては、やっとその端緒についたばかりで非効率は解消されていない。これは、環境変化に直面した組織は従来のやり方に固執するという法則が作用し、採用、育成の分野は変化が起こりにくかったからだ。また、採用、育成は社員を均質化するプロセス。従い、優秀な人材が集まるとイノベーションが起こりにくくなるパラドックスが生じる。このため、新しい価値を創り出し、多様な評価基準をもつことが決定的に重要になる。2017/07/20
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
23
本書は本気のエビデンスベースであることがそこここに伺える良書だ。 読む前は「学生側も、 企業側を見極める材料としてこの1冊のみを読み込んで就活に臨めばいい」みたいなことが書けそうか?と予測していたが、残念ながら現時点でそれは早急だろう。 採用の現場で起こるイノベーションが日本企業全体に浸透して更なる相乗効果を起こしていけばあるいは、その時にはその知見を集積した革新的な「採用学」が確立されることだろう。そのベースになる概念だと思う。 就活前の学生も必読だ。2018/02/15