内容説明
「禅」を世界に広めた近代日本を代表する仏教者・鈴木大拙が、その思想形成において多大な影響を受けたスエデンボルグの神秘主義神学の精髄を広く一般読者に向けての概説書。併せて同じく大拙が訳した「新エルサレムとその教説」(スエデンボルグ著)などを収録し、宗教界のみならずゲーテやバルザックを初めとする後世の文学者にも深い影響を与えたその思想の全容、および鈴木大拙自身のスエデンボルグ理解の本質に迫る一書。
目次
スエデンボルグ
新エルサレムとその教説 スエデンボルグ著 鈴木貞太郎(大拙)訳
参考資料 大拙とスウェーデンボルグ その歴史的背景 吉永進一
解説 「霊性」と「浄土」の起源 安藤礼二
略年譜 鈴木大拙
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
7
スウェーデンボルグ(1688-1772)の神秘思想と仏教の類似性は明治期仏教の西洋化にフィルターとして機能したが、明治仏教が学的な位置を得るために近代科学を通した現世的な心理学面を前景化させる明治末期には、この神秘家の思想は仏教と別物と捉えられた。この時期に著者はこの思想家が科学者の経歴を持つ点にあえて注目する。この場合の科学とは数理化以前の実在を探求する学である。また、仏教も浄土と娑婆の生死を跨ぐ2世界を思考する。著者がこの思想家に見たのは知でなく信と行によって日常に2世界を同時に見る禅的な経験である。2021/03/04
Go Extreme
1
天界と地獄とを返礼、人間仕死後の状態を悉く実地に見たり 別世界の消息は現世界と何等道徳上の交渉なしとするも、科学的・哲学的には十分に興味あり スエデンボルグが神学上の所説は大に仏教に似たり: 我を捨てて神性の動くままに進退 真の救済は信と行との融和一致にあり 神性は智と相との化現 愛は智よりも高くして深き 神慮はすべての上に行き渡りて細大洩らすことなき 世の中には偶然の事物と云うもの1点も是れあることなし 神智と神愛との発現を認め得る ミルトン・神々と聖餐を共にせんため、須らく其食を節すべし2024/08/25
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