内容説明
平凡な女子高生の矢部克美は、お金持ちの従妹の“代理”で出席したパーティで、大学演劇の旗手、坂田法夫と出会い、たちまち恋におちた。しかし、つい従妹の名を名乗ってしまったせいで事態はややこしい方向へ……。グッと大人の“恋人候補”も出現し!? 突然ドラマティックに変貌した、17歳の克美の日々! 「少女」が「女性」として一歩を踏み出すまでの、危うくて、ちょっとホロ苦い成長物語。
目次
寂しいパーティ
送られて
二つの花
丸まった台本
待って、待たれて
三人の女
ステージ
金の猫
魔性
夜の罠
冷たい朝
犯した罪
心乱れて
短い帰還
夜明け前
足どり
ルームキー
誘惑
死への旅
沈黙の音楽
仲間の前で
二組のデート
予告
舞台の上で
幕が下りて
謝罪のキス
客
空っぽのロビー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
87
代理出席した宴会では壁の花。 それでも声をかけてもらい、送ってもらい、といえば、十分だと思える。 赤川次郎にしては、会話だけでなく、心理描写も丹念に書いている。 主人公が単に透明感のあるというよりは、やや暗めの性格という設定からだろうか。 もてもての学生演出家の透明感の方が怖いかもしれない。解説:日下三蔵。2011/06/11
扉のこちら側
20
初読。予想外に坂田がダメ男だった。2013/02/10
Mimimi
8
装丁に惹かれて買った、初めての赤川さんの作品。ページをめくる手が止まらなくて一気に読了。ミステリは苦手であまり読まないんですが、この本はそんなに癖が無かったので読みやすかったです。それぞれ人間臭く、思惑が絡んでいて、どの登場人物が好きになる、ということは無かったのですが、それが逆にリアルな感じになっている気がしました。最初何も知らなかったのに、最後は大人の行動をしている克美の成長も見てて面白かったし、人は特殊な出来事で数日でも大人になれるのかな、と思いました。2013/10/22
YUNA♡
5
平凡で、あまり目立たない感じの女子高生、克美が従姉妹の代理人としてパーティに行きそこから克美が変わっていく様子は目を引きました。複雑な恋愛に巻き込まれ、女としての成長もみせた克美の今後もちょっと気になります。それから、法夫の態度にはいらつきをおぼえました。2015/02/13
ほののん
5
友達に借りた本。思ってた内容と少し違って残念でした。あんなお兄ちゃんはいらないなーって思った(´・_・`)2012/09/09