内容説明
金澤翔子さんは、ダウン症の書家として「NHKスペシャル」「金スマ」などテレビでもたびたび取り上げられ、昨年はニューヨーク・国連本部の「世界ダウン症の日記念会議」において日本代表としてスピーチ。そして、鎌倉の建長寺、京都の建仁寺、奈良の薬師寺をはじめ、全国で個展や席上揮毫を披露し、ダウン症の子どもたちの希望の光になっています。本書は、見る人の心を揺さぶる翔子さんの力強い書41作品に、翔子さんの母で、書道の師でもある金澤泰子さんが感動エッセイを添え、カラー写真も収録し、見るだけで力がわいてくる本です。わが子がダウン症と告知された日から絶望の涙にくれ、死んでしまおうとさえ思いつめた母と、そんな母の日記を読んで「私は、私の赤ちゃんと死のうとは思わない、生きる!」と言えるほどに成長した娘。厳しく書の道を生きてきた日々と、天使のような優しさと愛にあふれた翔子さんのエピソードが胸をうつ一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akiᵕ̈
44
3年前建仁寺に行ったら、たまたま翔子さんの席上揮毫の日で、その神聖な場を共にする事ができ、この本は本人から“翔子”とサインをしていただいたもの。この中には翔子さんの数々の代表の書と共に、母・泰子さんの想いが綴られています。地位やお金は関係なく、競争心もない変わりにあるのは愛に満ち溢れた純真な心。翔子さんが生まれた時は涙に明け暮れ苦しかったという泰子さんが、翔子さんと歩んできた今がとても幸せに満ち、翔子さんを誇りに思っている心情には、わたしの心までも温かくなり、母娘の愛に尊さを感じた。2021/10/04
けいこ
21
正直なところ、彼女の書が絶賛され、たくさんの人が涙する理由がわからなかった。「障害があってもこんなに書けるんだ」と言うフィルターがそうさせているだけなのでは?と思っていた。でも、この本であらためて書を見、お母様の綴った言葉を読むうちに、納得する事ができた。彼女の邪心の無い真っ直ぐな想いが、たくさんの人の心に刺さる。本当に優しい人間は強く、美しい。実際の書を見に行こうと思った。2020/08/20
NAOAMI
16
ダウン症の書家、翔子さんの日常を、彼女の書と共に母の泰子さんが解説する。彼女は今31歳。30歳になったら一人暮らしを始めるの公言通り、いま一人で生活しているらしい。「翔子が想いをめぐらす範囲は、せいぜい明日のお昼ごはんぐらいまでなので、未来を想って不安になったり恐れたりしない。将来に希望や目標を持ったりしないし、過去を振り返り悔んだりなどもしない。目標や計画を持たないということは、その刻その刻を100%生きられる。予測的な不安がないので、いつもわくわくと楽しい。いつもニコニコしている。」この純粋に尽きる!2017/05/21
yuzyuz_k
13
いつ頃かは忘れましたが、金澤翔子を知ったのは、ザッピングしながらテレビを見てた時です。NHKの映像で、大きな字が映し出されてて、書の嗜みはないのですが、ただ凄いと鳥肌立ってしまいました。番組見ていくと、ダウン症の書道家と知るんですが、だからどうしたと思える書です。私は、相田みつを美術館、書の展覧会等に行っても、感心はすれど、鳥肌立つ事はありません。お勧め。昨年、鎌倉の円覚寺に置いてある書を見ましたが、いつ見てもいいです。この本も、見るだけで、熱く感動しました。癒しとかではなく、力を貰える一冊です。2017/02/05
fumikaze
8
「心は天につながっている」涙を拭きながらの立ち読み。本当に泣ける?。文章はお母様が書かれていて短いので、結局その場で全部読んでしまった。2017/12/19
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