内容説明
かろうじて非常事態を切り抜けたアソエクの星系(システム)。だが内乱の戦火はついにこの地にも及ぶ。無人のはずの隣接星系に潜む謎の艦、圧倒的異質にして人類を凌駕する力をもつ異星種族プレスジャー、そしてブレクの宿敵であるラドチの絶対的支配者アナーンダ――数多の難題を前に、ブレクは思いを胸に秘め、戦いつづける。デビュー長編シリーズにしてヒューゴー賞、ネビュラ賞、星雲賞など、驚異の全世界12冠制覇。『叛逆航路』『亡霊星域』につづく本格宇宙SFのニュー・スタンダード三部作、ここに完結! ファン必読、前日譚のスピンオフ短編も特別収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
99
切り離された艦隊AI、分裂する支配者、征服された市民、理解を超えた蛮族(エイリアン)その舞台設定はSFだが、詰まるところこれは人間性の物語である。そしてジェンダーの垣根を越えてすべてを“彼女”という代名詞で括ることで性別に支配されない個人のアイデンティティーを物語に導入し人物に抱く読者の先入観を排した野心的な作品でもある。何はともあれ近年稀に見る面白い物語を味わうことが出来た。2016/11/06
くたくた
48
チャンドラー月間と言いつつ、つい再読。9月に出るアン・レッキー新刊のタイトルは「動乱星系」らしい。また四字熟語〜。ラドチ圏から遠く離れた辺境が舞台って事で無論ブレクとは会えないわけだが、次の主人公もとんでもなくツンデレ破滅型な予感。なので元祖ツンデレAIのブレクに再会したくなり、自宅本棚前で立読み。いやあ、やっぱりいいなあ。愛おしい。AIってきっと、みんなこんなに真面目で一生懸命なんだろうな。文字通り身を刻みながら人間を護りながら道を進むブレクに愛を送ろう。2018/07/22
わたなべよしお
38
3000年に及ぶラドチの歴史のごく一部を切り取っただけの話だが、確かにこれがきっかけで変化が起きるかもしれない。AIに人格権、基本的人権を認める?ただ、これはAIに個性や感情があることを前提にしている。主人公がAIだから当たり前といえば当たり前か?3部作で終わりというが、続き、読みたいよなぁ。2016/11/06
ゆう
34
タイトルから想像できるイメージとはだいぶかけ離れた政治劇といった感じ。でもすごく面白い。人類の定義だとか、プレスジャーのキャラも良く、三部作の中でも1番だと思う。次作は登場人物が違うようだが楽しみ。2020/12/12
fukumasagami
31
「あの銃はどこで見つけた?」 私は笑顔をつくり、お茶を飲んだ。 「おまえは誰だ?」 「〈トーレンの正義〉1エスク19。ほかに何といいようがある?」 「信じるものか」 飲みほした杯をカルルに差し出す。2017/02/15
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